■名参…

■名参謀とチームを作り上げるマネジメントスキル


 2月3日、日本バスケットボール協会(JBA)は記者会見を実施し、島田慎二会長と伊藤拓摩強化委員長がバスケットボール男子日本代表のヘッドコーチ人事に関して説明。トム・ホーバス氏の後任となる桶谷大氏(琉球ゴールデンキングスHC)への期待を語った。

 JBAは4年4カ月にわたり男子日本代表を率いてきたホーバス氏との契約終了を2日に電撃発表。一夜明けた会見では、NBAでのコーチング経験を持つライアン・リッチマン氏(シーホース三河HC)と吉本泰輔氏(デンバー・ナゲッツ傘下GリーグAC)をアシスタントコーチに招聘し、琉球を4年連続でBリーグファイナルに導いた実績を持つ桶谷氏を新たなHCに据えることが明かされた。

 伊藤委員長が桶谷新HCの魅力として口にしたのが“人を動かす力”だ。「もうシンプルに言うと、本当にいろんな人と一緒に仕事ができて、その人たちの力を最大限に引っ張ってチームを作り上げる、そして勝っているっていうところです」と、巧みな組織づくりから琉球を勝利に導いてきたマネジメントスキルを評価。

 また、桶谷HCについて「いろんなアイデアがあった上で最終決断ができる人」とも語り、本場アメリカでの実績を持つ二人のアシスタントコーチの存在にも言及しつつ、新指揮官には「しっかり皆さんの意見を聞いた上で、最終的には自分がしっかりと判断して欲しい」と伝えたという。

■クラブと代表の“兼務”ならではの強み


 会見では、今回のコーチングスタッフが2月末に控えるFIBAワールドカップ2027予選Window2へ向けた暫定的なものではなく、ロサンゼルス2027オリンピックを目指す新体制となることも明かされた。

 桶谷HCをはじめコーチングスタッフたちは、今後クラブと代表の大役を兼務することになるが、「兼務の大変さは理解をしているつもりなのですが、兼務の強みもあるというところ、そこを活かして欲しい」と伊藤委員長。HC兼務の是非をめぐっては、「FIBAランキングのトップ20の大体8割ぐらいが兼務をされている」と世界の潮流も引き合いに出し、そのメリットを全面に打ち出した。

「じゃあなぜ兼務なのかというところをもう少し深掘りをしたところ、バスケというのは本当に日々すごいスピードで進化しているというところで、日々、戦術・戦略のアップデートを現場で実施し、PDCAを回し、コーチングへ反映できる。あとは、実際に兼務するということは、選手が今どういうところに本当に強みがあって弱みがあるのか、どういう選手に対していいディフェンスができるのか、あるいは苦手なのか、どういう選手に対してオフェンスが得意なのか、これは(Bリーグで)対戦をするからこそ分かるところです。次のWindowに向かった時に、どの選手が本当に中国や韓国の選手に対して活躍できるのかを知っているというのは強みだと思っております」

「そしてやっぱり、日々試合をする中での、ゲームマネジメント、いわゆるタイムアウト、戦術・戦略の変更であったりだとか、そういったところもリーグ戦を戦う中で経験してるのは大きいかなという風に思います」

 伊藤委員長は、外部から“兼務”に対する懸念の声が上がる可能性も認めたうえで、「そもそもこのメンバーというのは、人としてコーチとして自チームがどうのこうのというより、日本に対しての思いがあり、日本のバスケを強くしたいという志を持っている人たちなので。協会としては、しっかりと彼らを守る必要があるなという風に感じております」と、全面的にサポートする姿勢を示した。

 今後もスキルコーチや分析担当などのスペシャリストを迎える予定だという日本代表。2月26日に沖縄サントリーアリーナで行われるFIBAワールドカップ2027予選Window2の中国代表戦が、新体制で臨む初の公式戦となる。

【動画】日本バスケの歴史が動いた日…W杯“大逆転勝利”の一部始終