西武1軍の南郷キャンプ第1クールが3日、終了した。投手でも打撃投手職でもないのに「3連投」した人物が現れた。球団スタッフ…

西武1軍の南郷キャンプ第1クールが3日、終了した。投手でも打撃投手職でもないのに「3連投」した人物が現れた。

球団スタッフの武隈祥太氏(36)だ。初日の1日はドラフト1位の小島大河捕手(22=明大)の居残り特打に投げ、2日も蛭間拓哉外野手(25)に投げ、登板予定がなかったこの日も「投げましたよ」と南郷名物の階段を上がってきた。

「うん、3連投」と淡々と答える。初日の小島にはストライク率9割超といえそうな驚異のコントロールと抜群のキレ。

「あ、一応、ピッチャーやってたので」

通算365試合に登板した左腕。淡々としながら実は熱い姿に、アストロズに移籍した今井達也投手(27)が憧れ、引退した武隈氏が付けた背番号48への変更を志願したほどだ。

ネット上ではファンから今井の“引き留め役”を期待されたものの、「俺は夢を応援したいからね」と似たもの同士の後輩のチャレンジを後押しした。

ニット帽をかぶり、右手にはボールを3つ握りながら投げる。「おっ、うまい」。若手たちのバットコントロールに時折、ぽつりと感想をこぼしながら。

球団職員がわんさかいるチームではない。職務兼任も多い。武隈氏の長い役職名は毎年話題になった。

22年に現役引退し、23年は「球団本部ファーム・育成グループ付兼バイオメカニクス兼若獅子寮副寮長」で33文字。

24年は「球団本部ハイパフォーマンスグループ付バイオメカニクス担当兼ファームコンディショニングチェック担当」で現役時代の背番号と同じ48文字。

25年は「データ統括チーフ兼ヘッドアナリスト」で17文字とだいぶ減った。

そして今季から「ヘッドパフォーマンスアナリスト」の15文字。

パフォーマンスアナリスト職については「要はバイメカ」と説明。バイオメカニクス、のことだ。

ついに専任職として昇格し、ついにカタカナのみの役職名に。そんな武隈ヘッドがキャンプでいきなり打撃投手役を兼任するあたり、やはり多才な人だ。

投げ終えると鳥越裕介ヘッドコーチ(54)から「いい球。頼もしいねえ!」と声が飛ぶ。4日は休日。第2クール以降も登板機会が割と頻繁にあると予想される。【金子真仁】