国籍を巡る議論が尽きないアイリーン・グー(C)Getty Images 2022年北京五輪で一躍世界的スターとなった女子…

国籍を巡る議論が尽きないアイリーン・グー(C)Getty Images

 2022年北京五輪で一躍世界的スターとなった女子フリースタイルスキーの中国代表アイリーン・グー(谷愛凌)を関する国籍問題が、現地時間2月6日に開会式を迎えるミラノ・コルティナ五輪を前に再び注目を集めている。米国生まれの22歳が置かれている立場について、韓国日刊紙『朝鮮日報』が特集記事を掲載した。

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『朝鮮日報』はグーがミラノ・コルティナ五輪も中国代表として出場する意向であるとしつつ、国籍を巡る議論が「4年経っても収束していない」と指摘している。

 記事は、2019年にグーが中国代表への転向を表明し、3年後の北京五輪で金メダル2個、銀メダル1個を獲得した経緯を振り返っている。一方で、議論の核心として挙げられているのが「どの国の国籍を持っているのか」という点だ。

「中国は二重国籍を認めておらず、中国代表として競技するには他国籍を放棄する必要があるとされている。しかしグーは、この点について明確な説明をしていない」

 グー自身は、国籍論争に距離を置く姿勢を示してきたという。「なぜそれがそんなに重要なのか分からない。議論を終わらせるために、自分の国籍を公表するつもりはない」。北京五輪期間中にも、「アメリカにいればアメリカ人、中国にいれば中国人」と語り、明言を避けてきたことが紹介されている。

 『朝鮮日報』は一部の香港メディアが、こうした曖昧さから「10代で五輪2冠を達成した快挙と同じくらい、彼女の国籍に関心が集まった」と評したことを指摘。実績が増すほど、疑問の声も大きくなっている。

 また、記事ではグーの商業的成功にも言及。米フォーブス誌の推計として、2022年から25年にかけて約8,740万ドル(約135億5000万円)を稼ぎ、その主な収入源は競技の賞金ではなく、ラグジュアリーブランドとの契約だったと伝えた。

 こういった背景もあり、中国国内での評価も分かれている。SNSなどでは「カエル姫」の愛称で親しまれる一方、2030年冬季五輪のソルトレークシティ招致を支持したことに疑問を投げかける声もあるという。

 その上で、『朝鮮日報』は最後に「国籍よりも競技内容が語られないのは残念」「私の目標は、より多くの人にスポーツの魅力を伝えることだ」というグー自身の言葉を紹介した。1月にスイス・ラークスで行われたW杯スロープスタイルでは貫録の優勝。間もなく始まる大舞台では、否が応でも世界の視線が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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