日本バスケットボール協会(JBA)の島田慎二会長(55)、伊藤拓摩強化委員長(43)は3日、男子日本代表監督のトム・ホ…

 日本バスケットボール協会(JBA)の島田慎二会長(55)、伊藤拓摩強化委員長(43)は3日、男子日本代表監督のトム・ホーバス氏(59)との契約終了、今後の強化体制に関する記者会見を都内で行った。バスケ協会を巡っては八村塁(27)=レイカーズ=が男子のコーチ人事に苦言を呈し騒動に発展したが新人事とは無関係と強調。新監督にはB1琉球を率いる桶谷大氏(48)がチームと兼任で就任し、結果として八村が望んだプロチームのコーチ陣らによる新体制が組まれた。

 ホーバス氏の“電撃退任”発表から一夜明け、会見した島田会長は「できる限り、事実に基づいてお伝えしたい」と前置きした上で退任は契約終了に伴うものだったと強調した。

 24年パリ五輪終了後、ホーバス体制で28年ロサンゼルス五輪へ向け再出発していたが、昨年3月に「JBAとして代表強化の在り方などを整理する」とし、秋以降の方針を変更していた。今年1月にホーバス氏に方針を説明したが、「そこで双方の考えに相違がありました」と島田会長。議論を進めたが「方針の修正をお願いすることは、コーチとしての本質に対して一定の変革を強いる部分もあり、リスペクトに欠けているのでは無いか」と、契約終了の判断となったとした。

 24年11月に八村が「男子のことを分かっている、プロとしてもコーチをやっていたことがある、そういう人にやって欲しかった。残念」と発言。21年東京五輪銀メダルなど女子で大きな貢献を残したホーバス体制に苦言を呈した。人事に影響した可能性について、島田会長は「直接的ではない」と強調。「優先するのは日本バスケ界を前に進めていくこと」と示した。

 結果的には新体制は、八村が望んだ男子のプロの指導者で組閣された。後任の新監督にB1琉球を率いる桶谷大氏(48)が就任。NBAニューヨーク・ニックスで日本人初のアシスタントコーチを務めた吉本泰輔氏(44)も入った。特筆すべきは、19~23年に八村が在籍していたウィザーズでアシスタントコーチを務めていた恩師的存在のライアン・リッチマン氏(36)=B1三河HC=の起用したことだ。

 八村の“受け入れ態勢”も万全。桶谷氏は協会を通じ「先人が築いてくれた土台を踏襲しながら、日本代表が常に世界の第一線の国々と肩を並べられるようなチーム創りを、選手、スタッフとともに成し遂げたい」とコメントを寄せた。

 新体制は26日と3月1日は27年W杯アジア予選の中国戦、韓国戦(ともに沖縄)からスタート。24年7月のパリ五輪以来、代表活動から遠ざかっている八村の合流については「最強ジャパンで臨むと言っている以上、当然お願いをしていくスタンス」と島田会長。28年ロス五輪へ、仕切り直す。(手島 莉子)

 ◆桶谷 大(おけたに・まさる)1977年12月23日生まれ。京都府出身。48歳。現B1琉球HC。京都府立朱雀高卒業後、コーチングを学ぶために米アリゾナ州立大に留学し、05年に帰国。前身のbjリーグ、現Bリーグで指導歴21年目。6クラブ目を指揮した琉球では21年シーズンでの初優勝に導いた。

 ◆ライアン・リッチマン1989年6月16日生まれ。米コネチカット州出身。現B1三河HC。NBAで13~16年にワシントン・ウィザーズでアシスタント・ビデオコーディネーター、16~19年にワシントン・ウィザーズで育成担当、戦術・分析コーチを経て20~23年にアシスタントコーチ。

 ◆吉本 泰輔(よしもと・だいすけ)1981年5月23日生まれ。大阪出身。44歳。大商学園高卒業後、渡米。2011年からNBAで活動し、拠点は米国。21年にニューヨーク・ニックスで日本人初のアシスタントコーチに就任。