超人エールに勇気100倍だ。WBC日本代表の阪神佐藤輝明内野手(26)が3日、敬愛する糸井嘉男臨時コーチ(44)から「世…

超人エールに勇気100倍だ。WBC日本代表の阪神佐藤輝明内野手(26)が3日、敬愛する糸井嘉男臨時コーチ(44)から「世界で暴れろ」指令を受けた。大学と阪神の先輩である同氏が臨時コーチとして沖縄・宜野座キャンプに2年連続で来訪。体のサイズや技術向上を認められ、侍ジャパンでの活躍にお墨付きをもらった。世界連覇がかかる初の大舞台で、セ・リーグMVPの実力を見せつける。

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筋骨隆々の師弟タッグが今年も宜野座で実現した。ティー打撃を行う佐藤のもとに糸井氏が歩み寄る。手にしていたのは今年のスペシャルアイテム「アクアバット」だ。ピンクの液体が入った透明のバットで、スイングすると中の液体が移動し、バットの重心を確認できる。昨春は糸井氏が持参したクリケットバットを振って2冠につなげた。初めてというアクアバットで素振りを行い「面白いんじゃないですか」と今年の糸井マジックに興味津々だ。

オフも何度も顔を合わせる間柄。あうんの呼吸で打撃理論を交わし感謝した。

佐藤 そんなに何かめちゃくちゃ言われるアドバイスをもらうわけじゃないんですけど、ポンポンって言われた一言が、意外とこう、ちょっと良くなるきっかけになったりするので。ありがたいなと思います。

直後のフリー打撃。悠然とした構えから広角に強い打球を飛ばした。師匠の糸井氏も舌を巻いた。

「エグい球、打ってますね。トレーニングもかなりやって体重も増えているみたい。もういうことないんじゃないですか? でも現状では満足してないと思う。すごい成績だけど常に進化を目指している。40発以上は、期待できるんじゃないですか」。昨季マークした40発、102打点以上の好成績に太鼓判。「世界で暴れてほしいですね! 3月にね!」と熱いエールを送った。

糸井氏は日本代表の実績も破格だ。13年WBCでは主軸で4強入りに貢献した。そんな経験豊富な先輩が発する期待の言葉には、はっきりと根拠があった。

「タイガースでのあの姿を出せば、おのずと結果出ると思う。あの大会はすごい重圧がかかる。その重圧を楽しんでほしいというか、人生で味わえないものだから。彼はタイガースのすごい重圧の中でやっているから大丈夫」。昨年の佐藤はまさに重圧に打ち勝った。最終戦で40本塁打、100打点をクリアした。日本シリーズでも全5試合連続打点と孤軍奮闘した。

佐藤は師匠からの「世界で暴れろ」指令を伝え聞くとにんまり。「本当に頑張って、喜んでもらいたいっすね」と活躍を約束した。まだ侍ジャパンでの立場は分からないが、打撃2冠の力は必ず必要になる。先輩の教え胸に、世界一に向かって腕を磨く。【柏原誠】

◆阪神糸井SAの臨時コーチ指導 25年の春季と秋季キャンプで指導した。春季キャンプでは「クリケットバット」と「超人ボール」を持参。クリケットバットは打球面が平たく「面で打つ意識」を養え、佐藤輝明が実践した。超人ボールは試合球より重い白と青の特別球で、ティー打撃で佐藤輝や井上広大(現ロッテ)らが使用。日本ハム時代の同僚・小笠原道大氏が使用していた姿を参考にし、「押し込んで打つ」感覚が養える。秋季キャンプでは、野手に転向した西純矢をマンツーマン指導。「大胆に振れ!」とのアドバイス直後に4本の柵越えを放つなど効果抜群だった。