◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(2日)◇TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)◇7261yd…

2階からの景色

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(2日)◇TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

アリゾナのフェニックスと言えば、ゴルフ好きの人はピンと来るはず。そうピンの本社があるのだ。この地で約60年前にパターの製造を始めたピン社は、今や世界中に知られる総合クラブメーカーとなった。今週は地元での大会ということでピン契約選手の出場が多い中、選手にクラブを組み立てる場であるツアーバンがリニューアルされていた。

メーカー各社が出すツアーバンは毎週のように試合会場を転々とする。現地に着くとバンを設置して足場を固定し、スタッフは組み立てを始める。今週は地元のピンがいちばんコースに近い好立地に設置され、とても目立っていた。新しいだけでなく、なんと2階建てトラックなのだ。

今週お披露目の2階建てツアーバン

2階建てのバンといえば、テーラーメイドが最初に導入し、次にキャロウェイが追随したが、ピンもこれに加わった。地元の試合に合わせて1年前から構想を練ってきたというツアーチーム責任者のアダム氏は、「高さがあることで圧迫感も減り、作業スペースが増やせました。ウッド類とアイアン類の組み立て場を分けることで、効率よく組み立てもできる。上階はポッドキャストやミーティング、あるいはゲスト用のラウンジとして使います。時間はかかりましたが、十分に価値のあるものになりました」と胸を張った。高さは20フィート(約6m)、幅は43フィート(約13.1m)、そして重さは7100ポンド(約3.1トン)だという。

ウェッジを組み立てるスタッフ

アダム氏は組み立て担当兼運転手でもあり、「運転→設置→組み立て→撤収→運転」というサイクルを毎週のように繰り返す。フェニックスのあとはペブルビーチ、リビエラと移動し、その後は「プレーヤーズ選手権」の行われるフロリダに向けて大移動する。年間の移動距離は膨大だ。

作業スペースはかなり広々

この2階建てのまま運転するのかと尋ねると、「撤収のときに天井が縮まってコンパクトになります。そうでないとさすがに運転が大変になってしまいますからね」と笑う。PGAツアーの試合のほか、女子メジャーやピンにとって大きな大会である「ソルハイムカップ」にも設置する予定だ。9年使ったという古いツアーバンはコーンフェリーツアーやLPGAツアーのほか、エリートアマチュア大会で運用するという。今までアメリカ大陸全土を1台でカバーしていたことのほうが、むしろ驚きだった。

「いつでも遊びに来ていいよ」と歓迎してくれたアダム。次に行ったときは2階のスペースで原稿を書かせてもらおうかな。(アリゾナ州スコッツデール/服部謙二郎)

商品のラベルが貼られた外観