1905年の初対戦から112年の時が経ち、31戦目で悲願のオールブラックス戦初勝利を狙ったスコットランド代表だが、11月18日、地元エディンバラのマレーフィールドで黒衣のニュージーランド代表と熱闘を繰り広げたものの、17-22で惜敗した。…

 1905年の初対戦から112年の時が経ち、31戦目で悲願のオールブラックス戦初勝利を狙ったスコットランド代表だが、11月18日、地元エディンバラのマレーフィールドで黒衣のニュージーランド代表と熱闘を繰り広げたものの、17-22で惜敗した。

 前半にトライは生まれず、3-3で折り返した。
 後半早々、スコットランドはゴールに迫ったが、ブレイクダウンで絡まれ得点できない。
 一方、得意の攻撃力をなかなか爆発させることができずにいたオールブラックスだが、44分(後半4分)、WTBリーコ・イオアネからのロングパスを左外でもらったHOコーディー・テイラーがコーナーに飛び込み、トライが生まれた。
 51分には敵陣22メートルライン内でラインアウトからモールで前進後、展開し、CTBソニービル・ウィリアムズがディフェンス裏に絶妙なキックで転がしたボールを、FBダミアン・マッケンジーがインゴールで押さえ、点差を広げた。

 しかし、オールブラックスは60分にFLサム・ケインが反則でシンビンとなり、数的有利となったスコットランドはゴール前のペナルティから攻めてLOジョニー・グレイがインゴールに突っ込み、10-15とした。

 その後、オールブラックスに3本目のトライを奪われ12点差に広げられたスコットランドだが、黒衣の王者は70分にもイエローカードを提示され、番狂わせのムードが高まる。

 オールブラックスは7人のスクラムでターンオーバーするなど底力を発揮したが、人数的に有利なのはスコットランドで、76分、ヨーロッパ最高のFBとも言われるスチュアート・ホッグがキックしたボールを右外のWTBトミー・シーモアが確保して内のCTBヒュー・ジョーンズに返し、トライ。コンバージョンも決まって5点差となった。

 そして、スコットランドはリスタートからボールキープでフェイズを重ねてゲインし、残り10秒を切ったところでホッグがブレイクスルー。場内が沸くなか、左ゴール前5メートルまで迫ったが、相手SOボーデン・バレットのタックルを受けて、つなごうとしたもののスローフォワードとなり、直後、ノーサイドの笛が鳴った。

 2019年ワールドカップで日本代表と同組に入ることで注目されるスコットランド代表は、年内のラストゲームは、11月25日のオーストラリア代表戦(マレーフィールド)となる。