【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬【ネイティヴダンサ…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬
【ネイティヴダンサー】
1950年にアメリカで生まれ、通算22戦21勝(2着1回)。ケンタッキーダービーで生涯唯一の敗戦を喫し、それ以外のレースはすべて勝ちました。
種牡馬としてはカウアイキング(ケンタッキーダービー、プリークネスS)、フラダンサー(英1000ギニー、英チャンピオンS)、ダンサーズイメージ(ケンタッキーダービー1位入線失格)など多くの活躍馬を出しました。抜群のスピードだけでなくスタミナや底力にも恵まれた名血です。
2歳時に4戦全勝の成績を残して引退したレイズアネイティヴは、大種牡馬ミスタープロスペクターをはじめ、アリダー、マジェスティックプリンスの父となりました。ミスタープロスペクター系は現代の主流父系のひとつとして世界中で発展しており、日本でもキングカメハメハの系統が大成功しています。
フランスに渡り仏ダービー2着となったダンキューピッドは、20世紀の欧州最強馬の一頭であるシーバードの父となりました。その父系はアークティックターン→ベーリングと続き、ベーリングはハービンジャーの母の父となっています。
1戦1勝で引退したエタンは、名種牡馬シャーペンアップの父となり、シャーペンアップはクリスとダイイシスの兄弟や凱旋門賞馬トランポリーノを出しました。クリスはネオユニヴァースの母の父、トランポリーノはドレフォンの2代母の父です。
日本で種牡馬入りしたダンシングキャップは、名馬オグリキャップの父として知られています。
ネイティヴダンサー産駒のなかで忘れてならないのは牝馬のナタルマ。世紀の大種牡馬ノーザンダンサーの母となりました。
牝馬でもう1頭挙げるとすればシェナニガンズ。アイスカペイドとラフィアン(通算11戦10勝))の兄妹を産みました。7年連続北米リーディングサイアーとなったイントゥミスチーフは母の父がアイスカペイド系です。
一度もリーディングサイアーになれなかったとはいえ、20世紀後半以降の世界競馬に及ぼした影響という点では傑出しています。
◆血統に関する疑問にズバリ回答!
「ダーレーアラビアン系以外でわが国のリーディングサイアーになった最後の種牡馬は?」
サラブレッド父系の三大始祖はダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンの3頭。現在、エクリプスを経て大発展したダーレーアラビアン系が99%以上を占めると言われています。
かつては日本でもバイアリーターク系、ゴドルフィンアラビアン系種牡馬が活躍していました。月友、セフト、ヴェンチア、シルバーシャークといった馬たちです。しかし、いまや絶滅寸前です。
最後にリーディングサイアーとなったのはちょうど50年前の1976年、バイアリーターク系のパーソロンです。シンボリルドルフ、サクラショウリ、メジロアサマなどの父として有名です。シンボリルドルフはトウカイテイオーの、サクラショウリはサクラスターオーの、メジロアサマはメジロティターンの父です。メジロティターンはメジロマックイーンを出しました。
おそらくこの先、ダーレーアラビアン以外の滅びつつある2系統の種牡馬がリーディングサイアーになることはないでしょう。
ちなみに、英愛ランキングでは1964年のシャモセール(Chamossaire/ゴドルフィンアラビアン系)、北米ランキングでは1961年のアンビオリクス(Ambiorix/バイアリーターク系)が最後です。