佐々木希さんから「良いじゃん!」も…キャンプ前に1年ぶりの散髪 凛々しい表情で、宮崎に戻ってきた。右肘のトミー・ジョン手…

佐々木希さんから「良いじゃん!」も…キャンプ前に1年ぶりの散髪

 凛々しい表情で、宮崎に戻ってきた。右肘のトミー・ジョン手術を受けた影響で、昨季は未登板だったオリックスの吉田輝星投手が、宮崎春季キャンプでブルペン投球を行った。1球1球、力感や投球フォームを確認しながら投球を行い、充実の笑顔を見せた。

 日本ハムからトレード移籍した2024年は50試合に登板。移籍1年目からブルペンを支えたが、シーズン終盤のマウンドで右肘を疲労骨折。2025年は保存療法でのリハビリを続けていたが、2月の宮崎キャンプで離脱。3月7日にトミー・ジョン手術を受け、今季に備えてきた。

「(手術を受けて)野球がしたいなという感情から始まって(リハビリ開始で)ようやく腕が動くようになって嬉しくなったんですけど、そこからは地道なトレーニングの連続でした。投げられるのかな……という感情は(心の)どこかにありましたよ」

 ブルペン投球をする瞳はキラリと輝いていた。ただ、本人は至って冷静だった。「まだ、全力で投げるという感情を忘れてしまっているなという感じはあります。ゲーム勘ですね、1番の心配は。2月、3月もやることがたくさんあります。『時間が足りない』という認識です」。この1年、口癖のように「時間が足りない」と言っている。

「(内心は)もうシーズンが始まるのか、と。結構、時間がないなと思っています。びっちりトレーニングを積んできた自信はあるんですけど……。ここから先もっとみっちり詰めていかないと。過去最高の状態を作ってきたなと思っています。まずは体を戻して、自分が描いた理想の投手像を考えたら、これぐらいは練習しないとなって。そう考えながら日々を楽しんでいます」

 宮崎キャンプへの出発直前には、気持ちを改めた。リハビリ期間に伸ばした髪をバッサリと切り、戦闘モードに入った。「もう少し伸ばしたい気持ちもありましたけど、そんなことより試合で活躍すること。切る時期は元から決めていたので、気持ちを新たにという感じですね。ある意味で目標を持って伸ばしていたんですけど、いろんな人から『切れよ~』と言ってもらって。ただ、秋田に帰った時(年末年始に)佐々木希さんだけ『良いじゃん!』と言ってくださいましたね(笑)」。屈託のない笑みが、やはり似合う。

 目線の先には、明るい未来しか待っていない。「目標に向かってそこをクリアしたら、また新しい目標ができる。少しずつラグがなくなってきました。良い充実感があります。野球って楽しいですね、本気で」。闘志がみなぎる目に、迷いはない。(真柴健 / Ken Mashiba)