「阪神2軍春季キャンプ」(2日、具志川) 阪神の藤川球児監督(45)が2日、具志川キャンプの視察に向かった。キャンプ2…

 「阪神2軍春季キャンプ」(2日、具志川)

 阪神の藤川球児監督(45)が2日、具志川キャンプの視察に向かった。キャンプ2日目としては異例の行動だったが、「平田2軍監督にも言っていない」と明かした電撃訪問。宜野座で大山、中野、佐藤輝の早出特守を見守った後、車で35分の距離を移動し戦力チェックに努めた。東奔西走の一日も「一人、一人の背中から非常に強い気迫が感じられた」と、具志川組の取り組みを評価した。

 気を抜けば見失うほどのスピードで、藤川監督はキャンプ2日目を駆けた。戦力把握に没頭した一日。まずは午前9時。指揮官の姿は宜野座球場のサブグラウンドにあった。大山、中野、佐藤輝の特守を視察。昨季ゴールデングラブ賞トリオの動きにうなずくと、時間を惜しむように小走りで車に乗った。

 「車で35分の距離。それだけですよ」。昨季の就任後から1、2軍の呼称を撤廃し、選手の入れ替えも頻繁に行った。そんな1年を経て今年は、指揮官自らいきなり動いた。「平田2軍監督にも言っていない」とも明かしたお忍び視察。グラウンドで握手を交わし、まずは状況把握に努めた。

 その後はブルペンに移動。久保田2軍投手チーフコーチと話しながら、西勇、岩崎、岩貞ら実績のある選手や、モレッタ、ドラフト4位の早瀬(神村学園)、同5位の能登(オイシックス)らの投球を見守った。新助っ人の投球後には歩み寄り、ハグしてエール。「健康であればと見ている」と、元気にスタートした姿に胸をなで下ろした。

 東奔西走の一日。初日の練習後には「具志川の選手が気になる」と、宿舎に帰って動画で様子をチェックした。一夜明けて視察を決断。真意はこうだ。「自分の中では隣に球場があるつもりです」。ベテラン投手に加え、具志川にはプロ13年目で初の梅野、8年目で初の木浪もいる。「重要な時間になる」と思いを込めた配置。皆の姿勢を肌で感じておきたかった。

 「一人、一人の背中から感じる姿勢というのはありました。非常に強い気迫が感じられる。経験がそうさせるのかもしれないですが。没頭しているというのが出てきていました。それはもう素晴らしいものがありました」

 現状で足りない戦力を補うための助っ人に、台頭を待つ10代、20代前半の若虎。そんな選手に背中で示すベテランの存在。実り多き1時間超の滞在で方向性を再確認した。無限の可能性を秘める選手を「宝石」と表現。「携えてペナントレースに臨む」と誓った。全選手、全スタッフで歩む常勝タイガースへの道。原石を磨き、輝く時を待つ。