第102回箱根駅伝(1月2、3日)で往復路、総合のトリプル新記録で史上初の同一チーム2度目の3連覇(計9度目)を達成し…

 第102回箱根駅伝(1月2、3日)で往復路、総合のトリプル新記録で史上初の同一チーム2度目の3連覇(計9度目)を達成した青学大の宇田川瞬矢(4年)が2日、今春から実業団のコモディイイダの所属選手として競技を続行することを明かした。引き続き、青学大を練習拠点として原晋監督(58)の指導を受ける。「トラックでスピードを磨いて、マラソンと駅伝で勝負します」と意欲的に話した。

 宇田川は2年時から3年連続で箱根駅伝に出場し、2年10区2位、3年1区10位、4年3区7位で、いずれも優勝メンバーになった。2年時には関東学生対校選手権男子2部1500メートルで優勝するなどスピードが持ち味だ。

 一時は大学卒業を機に競技引退を考え、就職活動を行った。その結果、就職人気ランキング上位常連の大手損保から内定を得た。しかし、その後、昨年11月に1万メートルで学生ランナートップの証しでもある27分台(27分49秒90)をマークするなど、4年目にしてさらに実力が向上したこともあり、競技続行を決断。大手損保に対し、丁重に内定を辞退した上で、原監督のサポートのもと、実業団チームを探し、最終的にコモディイイダへの加入が決まった。「青学大を練習拠点にしたいという僕の希望を受け入れてくれました。感謝しています」と宇田川は話した。

 コモディイイダは東京、埼玉、千葉に85店舗を展開するスーパーマーケット。ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)には2020年に初出場して35位。21年33位、22年33位、23年32位、24年30位と年々、順位を上げていたが、25年、26年は連続して出場を逃した。1万メートル日本人選手最速となる宇田川は、ニューイヤー駅伝の復帰出場を目指すコモディイイダにとっては待望の即戦力ルーキー。期待は大きく、コモディイイダでは唯一、チーム外部を練習拠点とするこことが認められた。東京・町田市と神奈川・相模原市を練習拠点とする青学大から近い東京・多摩市の店舗に勤務する予定という。

 宇田川は1日に行われた別府大分毎日マラソンにg初挑戦したが、約10日前に胃腸炎を患った影響で後半に失速。2時間21分39秒で39位に終わった。「社会人1年目のうちに再び、マラソンに挑戦します。駅伝ではコモディイイダに貢献できるように頑張ります」と前向きに話した。

 青学大同期の「シン・山の神」黒田朝日(4年)は今春から、今年のニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)で初優勝したGMOインターネットグループに進み、青学大を練習拠点とする。所属チームは異なるが、これまでと同じ環境で切磋琢磨(せっさたくま)する。

 埼玉・東農大三高、青学大を通じて、宇田川の先輩となる吉田祐也(28)=GMOインターネットグループ=は、青学大卒業を区切りに競技の第一線を退き、食品メーカーに一般就職する予定だったが、4年時に臨んだ最初で最後の箱根駅伝で4区区間新記録(当時)と快走。その1か月後の別大マラソンで2時間8分30秒と日本人学生歴代2位(当時)の好記録で3位入賞した。熟慮した結果、引退を翻意し、食品メーカーの内定を辞退。GMOインターネットグループに加入して競技続行をした。昨年の東京世界陸上マラソン代表、1日の別府大分毎日マラソンでも日本人トップとなるなど日本のトップランナーに成長した。宇田川も尊敬する先輩の吉田と同様に、一時は競技引退を考えたからこそ競技への思いが強くなり、高みを目指す。

 ◆宇田川 瞬矢(うだがわ・しゅんや)2003年7月29日、埼玉・川越市生まれ。22歳。名細(なぐわし)中から東農大三高に進学。3年時に全国高校総体1500メートル11位。22年、青学大総合文化政策学部に入学。学生3大駅伝は2年箱根駅伝10区2位、3年出雲駅伝4区5位、箱根駅伝1区10位、4年全日本大学駅伝3区7位、箱根駅伝3区7位。自己ベスト記録は5000メートル13分37秒77、1万メートル27分49秒90。175センチ、55キロ。