日本バスケットボール協会は2日、日本男子代表のトム・ホーバスヘッドコーチとの契約終了を発表した。協会は「今後の代表強化…

 日本バスケットボール協会は2日、日本男子代表のトム・ホーバスヘッドコーチとの契約終了を発表した。協会は「今後の代表強化に関しての方向性の相違によるもので、個人の責に帰すものでは無く、JBAとしての今後の方針に沿って総合的に判断し、契約終了の決定に至りました」と説明。パリ五輪後に表面化した八村塁との確執に加え、54年ぶりの優勝の期待が懸かった昨夏のアジア杯では準々決勝進出決定戦でレバノンに完敗で8強を逃した中、事実上の解任とみられる。21年東京五輪で女子代表を史上初の銀メダルに導き、23年には男子48年ぶり自力五輪切符を獲得。熱血キャラで人気もあった名物指揮官の電撃退任に、日本バスケ界に激震が走った。

 ホーバス氏は15年に女子代表コーチに就任。16年リオデジャネイロ五輪では20年ぶりの決勝トーナメント進出を果たし8位入賞を果たすと、21年東京五輪では史上初のメダルとなる銀メダルに導いた。

 同年に男子代表ヘッドコーチに就任。沖縄などで開催された23年W杯で48年ぶりに自力での五輪出場権を獲得。パリ五輪では11位に終わった。

 一方でパリ五輪後、NBAでプレーするエースの八村塁がホーバス監督、協会への批判を展開。「練習のやり方、ミーティングも世界レベルではない。協会の上の人たちが世界レベルのコーチという話をしていたが、そもそもその人たちが世界を見たことがない。おかしい。プレーヤーファーストの精神が見られない。そういう方針の日本代表ではプレーしたくない」と主張。協会は「ミスコミュニケーションがあった。重く受け止める」としたが、その後、ホーバス氏の続投を決めていた。

 八村発言についてホーバス氏は25年2月の代表始動の際に「みんなそれぞれ意見を持っている。残念。とても」と話していた。

 ◆八村と日本バスケットボール協会(JBA)をめぐる問題の経緯

 ▽2024年11月13日 八村がNBAの試合後の会見で「日本代表にお金の目的があるような気がする」などと発言。日本協会の姿勢をビジネス優先とし、日本代表活動のあり方に苦言を呈する。

 ▽同20日 JBAの渡辺信治事務総長が、日本で対応。「(八村と)ミスコミュニケーションがあった。重く受け止める」と弁明する。

 ▽同23日 渡辺事務総長の発言を受け、八村が再度言及。「プレーヤーファースト(選手第一)の精神が見られない。そういう方針の日本代表ではプレーしたくない」。ホーバス監督続投についても「練習のやり方、ミーティングも世界レベルではないんじゃないか」と疑問視する。

 ▽同28日 一連の流れを受け、渡辺雄太(千葉J)が対応。「トムと塁の関係が、ずっとよくなかったのは事実」としながら「悪者はいない」などと告白した。

 ▽同30日 JBAの三屋裕子会長が「引き続きホーバス監督と日本代表チームを全力でサポートしていく」と声明を発表。一連の動きを受けて、協会内の組織内外のコミュニケーションや情報発信、連携などを改善していく姿勢を打ち出した上で、現体制のまま2028年ロサンゼルス五輪を目指す方針を明確にした。

 ▽25年2月 代表が始動。八村発言についてホーバス監督「みんなそれぞれ意見を持っている。残念。とても」