サッカー・Jリーグは2日、都内で「明治安田Jリーグ百年構想リーグ開幕イベント」を開催した。初代チェアマンの川淵三郎氏(…
サッカー・Jリーグは2日、都内で「明治安田Jリーグ百年構想リーグ開幕イベント」を開催した。初代チェアマンの川淵三郎氏(89)が登壇し、野々村芳和チェアマン(53)と対談。歯に衣着せぬ本音トークを連発し、笑いを誘った。
日本初のプロサッカーリーグは1993年に開幕し、34年目の今季は半年間の特別大会として今月6日からJ1が開幕する。1万5000人収容のホームスタジアムなどの参入条件を設け、初年度は10チーム体制でスタートしたが、結果的に人気が爆発。「せいぜい1万人くらい入れば何とかなるんじゃないかと。まさかあんなに人気になって、1試合平均2万人とか入るなんて夢にも思わなかった。当時は(日本経済が)バブルの頂点で企業や市町村にお金が潤沢にあった。地方を豊かにすることをうたい文句にしたことで(受け入れられた)。Jリーグがスタートしてすぐにバブルがはじけたが、(好機のスタートは)神のみぞ知るタイミングだった」と懐古した。
現在はJ3まで60クラブに拡大し、全体的な競技レベルも飛躍的に向上した。初代チェアマンは「予想していたよりもはるかに実力が伸びている。初めは上手じゃなかったけど、90分間ひたむきに走り抜いていたから面白かった。だんだん慣れてきたらひたむきさがなくなってきたけど(笑)。今はまた戻ってきた」と俯瞰。今季は引き分けなしのPK戦導入など新たな特別ルールも設けるが、「いいんじゃないの。だって日本はPK下手だもん(笑)。普段から練習しないと勝てないそこもレベルアップしていかないといけない。それは楽しみ」と、うなずいた。
一方、現在のJリーグへについて「審判に文句言うよね。それが一番気に入らない」と不満も隠さなかった。「ラインズマン(線審)に文句言ってどうするの?ラグビーでは一切言わない。ラグビーの人が『川淵さん、サッカーは何であんあにレフェリーに文句を言うんですか?』って言われると僕としては恥ずかしい。30年前から思っていた」と思いの丈をぶちまけた。
ブラジルなど海外選手や監督が、海外リーグ同様に審判とやり合う慣習を日本に持ち込んだと、川淵氏。「(草創期に)ビスマルクってしょっちゅう文句をいう外国人選手がいて(笑)。文句言わないように(クラブの)社長に言っても変わらない。(以降は)文句を言うのが当たり前になっている。審判に文句を言っているのを見て、不愉快に思わない人はいないよね。ラグビーに比べて、サッカーの一番良くないところ。日本人が一番嫌う」と怒気を込めつつ、「特に敵対するチームが(審判批判を)やっていると腹が立つけど、味方だったら応援して見てしまうところがある。僕だってそういうところはあるけど(笑)」と茶目っ気も交えた。
また、広島、長崎の本拠地スタジアムを引き合いに出し「(自治体が街の中心地につくって)ものすごくうれしいね。スタジアムがクラブを経済的にも(潤わせ)、ファンにとってもありがたい存在になる」と強調。一方で、「湘南ベルマーレなんかを見ていると寂しくなる。(本拠地スタジアムが)30年前と変わらない。事情があるからなんとも言えないけど」と愛憎を交えてチクリ。野々村チェアマンも「すごいですね。(忖度なしに)言いますね」と苦笑いするしかなかった。
また、競技レベルについては、1994年W杯を制したブラジル代表の主将ドゥンガをはじめ、イタリア代表のスキラッチ、ユーゴスラビア代表のストイコビッチ、独代表のブッフバルトらが次々とJリーグに来たことを振り返り、「日本のレベルがすごく上がった。今が一番いい」。当時はJリーグの売り上げが英プレミアリーグを上回っていたといい、「給料もJリーグの方が高かった」と明かした。