アルカラス「頭の中はずっと全豪だった」──覚悟を貫いたメルボルン 「全豪オープ…
アルカラス「頭の中はずっと全豪だった」──覚悟を貫いたメルボルン
「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)男子シングルス決勝が2月1日に行われ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク1位)が第4シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)を2-6,6-2,6-3,7-5で下し、悲願の全豪初制覇を果たした。
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この勝利によりアルカラスは、22歳で生涯グランドスラムを達成。オープン化以降、史上最年少で4大大会すべてのタイトルを手にする偉業を成し遂げた。さらに、ジョコビッチが11戦全勝を誇っていた全豪決勝で初めて土をつける結果となった。
試合後、アルカラスは「生涯グランドスラムを達成することはずっと頭の中にあった」と語り、この大会のためだけにプレシーズンを過ごしてきたと明かした。過去の全豪では思うような結果を残せなかったが、「自分をより良くするために、ずっと自分をプッシュしてきた」と振り返り、その積み重ねが今年ようやく形になったと強調した。
決勝は、ジョコビッチが第1セットから高い完成度を示す展開となった。アルカラスは2-6で先行を許したが、「自分のプレーが悪かったわけではない。ただ、目の前にとてもインスパイアされたノバクがいた」と冷静に受け止めていたという。
流れが変わったのは第2セット序盤だった。アルカラスは「テニスは1ポイント、1つの感覚、1つのショットで全く違う試合になる」と、相手のわずかなミスが精神的な落ち着きをもたらしたと明かす。第1セットでうまく機能しなかった戦術を少し修正し、「メンタルを強く、ポジティブに保つことを意識した」ことで、試合が自分の側に引き寄せられる感覚を得たとした。
第3セット以降は、アルカラスが持ち前の運動量と展開力で主導権を掌握。第4セットではジョコビッチの粘り強い反撃を受け、序盤に6度のブレークポイントを凌がれる場面もあったが、集中力を切らすことはなかった。
アルカラスは、今大会に向けたプレシーズンが「自分にとって特別で、簡単ではなかった」と語り、難しい状況からの再出発だったと明かした。周囲から自身の状態を疑問視する声もあった中で、「そうした言葉に耳を貸さず、自分のテニスに集中することだけを考えた」ことが、この結果につながったと振り返る。
5-6で迎えた最終ゲーム、アルカラスは最後まで攻めの姿勢を貫き、3時間2分の激闘に終止符を打った。「毎年この大会で優勝したいと思ってきたが、できなかった。今年はよりハングリーで、より野心的だった」と語り、全豪で良いテニスができたことについて「自分にとっては世界そのものだ」と、その重みを表現した。
試合後、ジョコビッチがアルカラスに歩み寄り抱擁を交わした。「彼から『おめでとう。君にふさわしい』と言われた」と明かし、自身もまた、グランドスラム決勝でジョコビッチと同じコートに立てることは特別な経験であり、常に学びの時間だと伝えたという。ジョコビッチについては、「彼がやっていることはテニス選手だけでなく、すべてのアスリートにとってインスピレーションだ」と語り、深い敬意を示した。
22歳で歴史を塗り替えた今も、アルカラスは冷静だ。「ツアーは毎週続くので、自分が何を成し遂げたのかを立ち止まって考える時間は多くない」と語りつつも、「今年学んだのは、こうした瞬間をしっかり味わい、感謝すること」だと明かした。偉業を達成してもなお、その視線はすでに次の舞台へと向いている。