「広島春季キャンプ」(1日、日南) プロ野球は1日、12球団がそろってキャンプインした。2年連続Bクラスからの浮上を目…
「広島春季キャンプ」(1日、日南)
プロ野球は1日、12球団がそろってキャンプインした。2年連続Bクラスからの浮上を目指す広島は1軍が宮崎県日南市の天福球場、2軍は山口県岩国市の由宇練習場で始動。新井貴浩監督(49)が「横一線」の競争を促す中、1軍では初日から日本人投手全員がブルペンに入った。今季から先発に転向する栗林良吏投手(29)は先発仕様の“高速テンポ”でボールを投げ込んだ。
キャンプ日和と言っていい快晴の下、4年目を迎える新井カープが船出した。数ある今年の見どころの中でも特筆すべきは、昨季まで主に守護神として通算134セーブを挙げてきた栗林の先発転向だろう。ブルペンではさっそく65球を投じた。リリース時に声を漏らすほど強く腕を振り、「結構強く投げた」と語った右腕は充実感を言葉の端々ににじませた。
「まあまあ良い感じで投げられた。(キャンプ)1日目からこんなに投げたことはない。でも投げるために準備してきたので。大丈夫だと思います」
ブルペンには大瀬良に続いて、2番目に入った。際立ったのは投球間のテンポの速さだ。捕手の返球から、間を置かずにセットポジションに入って、すぐに投げる。栗林が1球目を投じた段階で大瀬良は既に10球程度投げていたが、最終的にはその差がなくなるほど、ハイテンポで投げ進めていった。
昨季まで主に務めた抑えでは、1球投げるごとに「間」をしっかりと取って打者と向き合ってきた。しかし、先発をする上で今までのスローテンポは「課題」に変わった。「守護神やリリーフは、そのイニングを抑えることがまず大事。先発(の投球テンポ)は抑えるだけじゃなくて、攻撃のリズムにも影響が出てくる。そういう意味でリリーフと先発は全然違う」と認識する。
昨季は最も球数を要した試合でも29球だった。今季は「120球でも出力が落ちないようにしたい」と意気込む。そのために単純な体力強化だけではなく、投球テンポを速めての“省エネ投球”にも目を向けた。「リリーフの時はたくさん『間』を使って投げていたけど、先発はそういうわけにはいかない。疲れないように、課題を克服するために、ブルペンではなるべく(テンポを)速く投げるようにしている」と語る。
目下のターゲットである開幕ローテ入りへ、この日はバント練習も行うなど、先発投手としての順応を各方面から急ピッチで進める。「アピールして、結果を出して、ローテを勝ち取りたい。そのために練習していきたい」。プロ6年目にして迎える大転換期。球春到来とともに栗林が力強い一歩を踏み出した。