◆卓球▽全農杯全日本選手権▽ダブルスの部 最終日(1日・豊田市総合体育館) 張本美和(17)=木下グループ=が史上初の全…

◆卓球▽全農杯全日本選手権▽ダブルスの部 最終日(1日・豊田市総合体育館)

 張本美和(17)=木下グループ=が史上初の全日本4冠を達成した。混合ダブルスは松島輝空(18)=木下グループ=とのペアで坪井勇磨(28)=クローバー歯科=、赤江夏星(21)=日本生命=組に決勝で3―0と快勝。約30分後に行われた女子ダブルス決勝で長崎美柚(23)=木下アビエル神奈川=と組み、平野美宇(25)=木下グループ=、木原美悠(21)=トップ名古屋=組を3―0で下した。1月に開催されたジュニア女子と女子シングルスに続き、出場可能な全種目を制覇する快挙を成し遂げた。

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 張本美が、誰よりも長く戦った全日本を最高の形で締めくくった。長崎が3球目でクロスに強烈なフォアドライブをたたき込むと、抱き合って喜んだ。1936年に始まった伝統の大会で、前人未到の4冠を達成した17歳は「終わったので言えるけど、4冠ってすごいなって。史上初というのはやる前から知っていて、近づいてくるにつれて『次負けるんじゃないか』と思ったりもした。自分でも信じられない。すごくうれしい」と声を弾ませた。

 1月にジュニア女子を4連覇し、女子シングルスでは決勝で3年連続で顔を合わせた早田ひな(25)=日本生命=を破って初優勝を果たした。世界ランク7位で日本勢トップに立つ力を示して壁を乗り越えたが、翌週のダブルスの部に向けては「シングルスとは全く別の種目。ダブルス自体が自分としては難しいなと思っていて、正直不安しかなかった」と明かした。

 前日31日の全試合終了後、取材エリアで最終日への意気込みを問われた際は「ゆう…」と言いかけ、優勝の2文字をグッとのみ込んだ。全日本でのダブルス種目は2022年の混合の3位が最高だった。気持ちを引き締め直して臨んだ最終日。松島輝との混合ダブルス決勝の約30分後、調整の時間もなく臨んだ女子ダブルスもストレートで制した。ジュニアは出場資格を満たすのが今年が最後。4種目で全25試合を勝ち抜き“ラストチャンス”で4冠を決めた。

 28年ロサンゼルス五輪は男女のダブルス追加など種目変更により、1人の選手が最大4種目に出場できる可能性もある。「まだ2026年ですけど、五輪種目で少しでもアピールになったら。全種目で日本一になれた今大会の結果を自信にして、頑張っていきたい」。若きエースが全ての種目で日本卓球界を引っ張っていく。(林 直史)

 

◆美和に聞く

 ―女子ダブルスはシード権や推薦がなく、神奈川県予選からの出場だった。

 「まさか優勝できると思わなかったので本当にうれしい。今までにあまりない経験だったけど、1試合ずつ自分たちが強くなっていると感じることができた」

 ―シングルスから試合が続いた中で疲労は。

 「今大会は体調も良かった。一日の終わりに『疲れたな』と感じるけど、次に試合がある時はあまり感じることはなかった」

 ―4冠のご褒美は。

 「食べることが好き。明日アジアカップ(中国)に出発なので、体調を崩さないように気を付けながら、おいしいものを食べたい」