「巨人春季キャンプ」(1日、宮崎) 巨人の阿部慎之助監督(46)が1日、昨年6月に逝去した長嶋茂雄さんの「勝つんだ」を…

 「巨人春季キャンプ」(1日、宮崎)

 巨人の阿部慎之助監督(46)が1日、昨年6月に逝去した長嶋茂雄さんの「勝つんだ」を胸にキャンプインした。心にあるのは、受け継いでいくべき魂。ミスターの野球人生に、宮崎キャンプ期間中に催されている「追悼展示」を通して触れ、その精神こそが巨人軍の根幹だと理解している。

 「いつも病院から来てくださっている時も『勝つんだ』と。『とにかく勝つんだ』っていうのはね、僕の耳に聞こえました。そういう勝ちに対する執念は必要なのかなって思いましたよ」

 覇権奪還を目指す挑戦が幕を開けた2・1。「レギュラー白紙」、「横一線」と打ち出したサバイバルキャンプは緊張感に包まれた。初日から「去年は連係プレーにたくさんミスがあった」とシートノックを行い、ベテランも関係なくランチ前にはロングティーをメニューに組み込んだ。

 阿部監督は長嶋さんの思いを託された一人だ。先日、関係者の厚意で遺品を譲り受けたといい、「スーツとかね。今度披露しますけど、今は仕立てしているから。形見として大切に使いたい」と語った。その一つ一つに、ミスターの重みを感じながら指揮を執る。

 ミスターが残したのは記録や伝説だけではない。引退スピーチで語られた「前進」という言葉は、今季のチームスローガンとも重なった。「何かね、お告げがあったのかな」。受け継がれるのは技術だけではない。原点を胸に、阿部巨人は新たな一歩を踏み出した。