【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)1月31日(日本時間1日)=斎藤庸裕】二刀流は、限りなく低くてもあらゆる可能性を排除…
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)1月31日(日本時間1日)=斎藤庸裕】二刀流は、限りなく低くてもあらゆる可能性を排除しない。ドジャース大谷翔平投手(31)が、らしさをのぞかせた。本拠地で開催されたファン感謝祭「ドジャー・フェスト」に参加。3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について最後まで登板の可能性を探る意向を示した一方で、ロバーツ監督は投手としての出場を否定した。保険適用の問題が相次いでいる状況で、本人と球団側の思惑が交錯した。
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何が起こるか分からない。予想を超えてくる大谷は、何度も常識を覆してきた。毎年恒例の「ドジャー・フェスト」でメディア対応を行い、WBCでの登板について「投げるかどうか、ちょっとまだ分からないですけど、最後の最後まで調整次第というか、体の状態を見てからになるんじゃないかなと思うので。ただ、出ることは決まっているので、DHとしてまずは準備したい」と発言。二刀流の可能性を排除しなかった。
約1時間後、ロバーツ監督は登板を否定した。「彼はWBCで投げないだろう。シーズンに向けて万全の状態を整えるために、何がベストか理解していると思う」と、本人の判断であることも明かした。前回大会の23年3月は二刀流でフル稼働し、シーズン後半の8月下旬に靱帯(じんたい)を損傷。2度目の右肘手術を行うことになった。エンゼルス時代も踏まえ、慎重にならざるを得ないことも理解しているだろう。
2人発言のかい離は何なのか。WBC出場を表明した昨年11月末から、大谷は起用法については繰り返し「球団とコミュニケーションを取りながら」と話していた。昨季はシーズン途中の6月中旬に投手復帰。「そもそも去年復帰したばかりの状態で、今年1年間投げるにあたって、その時期に投げるのがどうなのか、状態うんぬんじゃないところも含めての話になってくる」と言うように、故障を懸念する球団の意向やチーム方針が優先されるのは当然だ。その上で、現時点で自ら「投げない」とは言わない。逆に「最後の最後まで」との言葉に、あらゆる状況に備えようとする意思が見えた。
今年は3年ぶりに、手術もなく通常のオフシーズンを送った。「今のところ健康な状態できているので、順調に進むと思います」。既にブルペン投球を3~4回ほど行っているという。前回大会では米国との決勝戦で“予定外”のクローザーとして登板。当時エンゼルスの同僚だったマイク・トラウトから空振り三振を奪い、世界一を決めた。基本路線は打者出場となるかもしれないが、差し迫った展開で“限定登板”の選択肢を残しておくことは侍ジャパンにとってプラスだ。米国の主将ジャッジと対決なるか…。大谷の言葉が、かすかな夢を残した。