Jリーグ秋春制移行に伴い行われる明治安田J1百年構想リーグが6日、いよいよ開幕する。清水は8日の初戦をアウェー名古屋で…
Jリーグ秋春制移行に伴い行われる明治安田J1百年構想リーグが6日、いよいよ開幕する。清水は8日の初戦をアウェー名古屋で迎える。大事な一戦を前に、今季就任した吉田孝行監督(48)が、しずおか報知のインタビューに応じた。J1神戸を“常勝軍団”にした手腕を、エスパルスでも発揮するための意気込みを語った。(取材・構成=伊藤明日香)
サッカー王国再建へ、2023、24年と神戸をリーグ優勝に導いた吉田監督が先頭に立つ。
「やっぱり勝ちたい、勝つために来ました。簡単ではありませんが、このハーフシーズンで基盤をつくり、勝ち癖をつけたい。いい試合も悪い試合もある中で、悪い試合でも勝ち点3や1を拾えるチームにしたい」
1月5日の始動から約1か月。鹿児島キャンプも終え、現在の手応えは。
「成長を感じながら取り組めています。若手の中でも面白い選手や新発見もありました。ただ、おとなしい選手もいるので、殻を破って互いに高い要求をし合いながら成長していく必要がある。良くなっている部分もあれば、まだまだな部分もあります」
J1復帰した清水の昨季リーグ戦は11勝16敗11分けの14位。全38試合で51失点、1試合平均失点数はリーグ7位タイの1・3で、15試合で複数失点を喫した。神戸はリーグ3連覇こそ逃すも、1試合平均失点数は0・9と、優勝した2年と変わらず高水準を維持した。指揮官は守備の重要性を強調する。
「優勝チームは(1試合平均)1失点以下。そこに近づけたい。1点以下に抑えられれば、引き分けや勝ちが増える。神戸時代も2点取られたら、取られたなと感じていた。試合で集中力を切らさず、徹底することが大事です」
3度目の神戸監督就任で結果を残した。スタイルも、バルセロナ流パスサッカーから連動性の高いハイプレスへと進化し、リーグ連覇と天皇杯優勝に導いた。指揮官が監督として大切にしているのは、選手との向き合い方だ。
「しゃべるのが得意ではないので、イエス、ノーははっきりしています。嘘をついたり、丸め込んだりはしない。出場しない理由も聞かれたら答えるし、次の試合でチームに何が必要かも伝える。使うと言って使わなかったら、理由を説明して謝る。現役時代、残留争いの中で『力が必要だ』と言われながら1試合も出られなかった経験がある。嘘が嫌だった。同じことはしたくないし、選手には良かったこと、うれしかったことをしてあげたい」
勝利を求める指揮官には、勝ちロコ(勝利後に選手とサポーターが応援歌に合わせて踊る儀式)も似合う。
「その場にいないと分かりませんが、基本的にスタッフ全員であいさつに行く。自分のスタイルとしても、そうなると思います」
◆吉田 孝行(よしだ・たかゆき)1977年3月14日、兵庫・川西市生まれ。48歳。兵庫・滝川二高から95年に横浜F入団。以降は横浜M、大分でプレーし、2008年から現役引退する13年まで神戸に所属。FW、MFとして活躍し、J1通算356試合出場、53得点。指導者としては17、18年と19年の4月から6月まで神戸監督。長崎監督を経て、22年6月から25年シーズンまで、再び神戸の指揮官を務めた。