「照ノ富士引退伊勢ケ浜襲名披露大相撲」(31日、両国国技館) 伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)が大銀杏に別れを告げた。約…

 「照ノ富士引退伊勢ケ浜襲名披露大相撲」(31日、両国国技館)

 伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)が大銀杏に別れを告げた。約330人が参加した断髪式では、先代師匠の宮城野親方(元横綱旭富士)から止めバサミを入れられた。その際に幾度も声を懸けられた内容が明らかになった。

 涙は見せず断髪式を終えた伊勢ケ浜親方。先代からかけられた言葉について質問されると「泣かそうとしていました」と返答。「最初来た時は苦しかったでしょ、よく耐えて頑張ったよ。今度は自分のやってきたことを次の弟子に教えて、もっと強い力士をいっぱい出して」と労われたという。それでも泣かないか、と質問されると「なんで泣くの」と返していた。

 照ノ富士は間垣部屋の閉鎖に伴い伊勢ケ浜部屋に移籍し、一気に大関まで駆け上がった。それから内臓疾患、ケガに苦しみ序二段まで番付を落とした。そこから大関復帰、横綱昇進を果たし、通算10度の優勝を果たして、昨年初場所中に現役を引退。昨年6月に部屋を継承した。

 先代師匠の宮城野親方は断髪式を終え「部屋は前から継いでるけど、ここから本当のスタートだと思ってね。これを機にまたしっかりと後進の指導に当たってくれると期待してます」と語った。

 弟子の現役時代を思い返し「来た時から稽古をいっぱいやらしたんで。だいぶきつかったと思うけど、我慢してよくついてきたからね。ちょっと乱暴な相撲だったから、いつかケガするかもしれんなと思ってたけれど。でもそこから思い直して復活するっていうのはね…。ケガするかもと思っていたけれど、序二段は落ちすぎかなという感じもあった。でも無事復活できてね、横綱まで昇進して、二桁優勝できて、自分も照ノ富士も、相撲界でやることはきちっとやったんじゃないですかね」とねぎらった。

 師匠としての照ノ富士を、宮城野親方は「照ノ富士がどう指導するかっていうのをしっかり見てきた。一生懸命やってるし、大丈夫かなという気持ちはありましたね」と太鼓判を押した。

 自身の歩みを「最後まで諦めないというのが私のモットーだし、それをずっと念頭に置いてやってきた」と説明した宮城野親方。その上で部屋を託した弟子について「最後まで諦めないように、ときちっと教えてきたんで。それを次の世代に伝えていくんじゃないですか」と期待した。