◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目(30日)◇レイクノナG&CC…

名手リディア・コーのグリップに注目

◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目(30日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)

いきなりクイズです。「米女子ツアーでパットの上手い選手は?」。答えはというと…昨季のストロークゲインド・パッティング(SGPT/パッティングのスコア貢献度)上位は、上から順に山下美夢有ミンジー・リー(オーストラリア)、リディア・コー(ニュージーランド)の3人だ。山下やコーは飛距離が出るタイプではないから、やはりグリーン上の好パフォーマンスでスコアを重ねているのだ。

距離によって打ち方を変えていた

開幕戦で3人のうちの一人、コーのラウンドを見ていて、あることに気づいた。ロングパットは順手で打ち、ショートパットはクロスハンドで打っている。いったいどんな理由があるのだろうか?

長いパットは右手が下に1

その答えを彼女のパッティングコーチを務める、クリス・チョー氏に聞いた。「パッティングに型などはなく“自分がいちばん気持ちよく打てるアドレスやストロークを自分なりにカスタマイズしてほしい”とリディアには言っています。その中で彼女が心地いいと思うのが、長い距離では右手が下、短い距離では左手が下になることでした。長い距離は右手が下になったほうが右手で距離感を出しやすいんです」と解説してくれた。

ショートパット1

なるほど、右手が下になる順手のほうが右手を使えて、右利きの人であれば距離感を出しやすいということか。逆にクロスハンドだと左手が下にきて、左肩を支点に動かしやすく直進性も出しやすいのだろう。コーは、クロスハンドで打つとき、一度ハンドファーストにフォワードプレスした後、打ち込むようにタップ式で打っていた。一方で、順手のときはしっかりフォロースルーを出して、ゆったりと打っていた。

ちなみに、どのぐらいの距離が順手とクロスハンドの境目になるかは「そこも本人の感覚」(チョー氏)とのこと。初日のコーは、3mぐらいのやや長めのショートパットでもクロスハンドで打っていた。

右手を離したスプリットハンドで握る山下美夢有

期せずして同じ日、SGPTランク1位の山下は、右手がかなり下(グリップのつけ根ぐらい)になるスプリットハンドで握っていたのには驚いた。「練習では距離感が合っていた」という山下のコメント通り、やはり右手が下にくるほうが、右手が使えて距離感が出しやすいのだろう(ラウンド中に普通のグリップに戻していた)。

コーは2日目が25パットで「67」を出して首位に浮上した。グリーン上のグリップ変化。意外と簡単にできそうだから、パットに悩んでいる方がいたら一度試してみてはいかがだろう。(フロリダ州オーランド/服部謙二郎)