日本が誇る二人のスラッガーはMLBでどんな活躍を見せるのか(C)Getty Images 日本を代表する2人のスラッガー…

日本が誇る二人のスラッガーはMLBでどんな活躍を見せるのか(C)Getty Images
日本を代表する2人のスラッガーがいよいよメジャーの舞台に立つ。ホワイトソックスと2年3400万ドル(約53億7000万円)で契約した村上宗隆と、ブルージェイズに4年6000万ドル(約94億円)で加入した岡本和真。2年連続で地区最下位のホワイトソックス、そして昨季にワールドシリーズに出場したブルージェイズと、置かれた状況は対照的だが、彼らはそれぞれのチームでどの打順を任されるのだろうか。
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村上の契約条件が当初の見通しを下回ったのは、メジャーでどのような成績を収められるか、予想がつきにくかったのも理由だった。日本での成績と、過去の日本人野手がメジャーで残した実績をもとに算出された複数の予想成績では、打率は高くて.230程度、2割そこそこの低打率という厳しい見方もある。
半面、本塁打数は28~32本と30本前後は打てるとの予想で一致しており、パワーは十分に通用すると評価されている。本拠地球場のレイト・フィールドが左打者に有利な点も後押しになりそうで、打点は70~75、OPSは7割台後半と見込まれている。
再建真っただ中のホワイトソックスでは、この数字なら打線の中軸を任されるはずだ。昨年チームトップのOPSだったのは、遊撃を守るコルソン・モンゴメリーの.840で、捕手兼DHのカイル・ティールが.786。村上の予想値はこれに次ぐものだ。
入団時は6~7番あたりとの予想が多かったが、主力打者の一人だったルイス・ロバート・ジュニアがメッツへトレードされたので、繰り上がって5~6番で開幕を迎えると考えられる。「低打率の長距離砲」としては、このあたりが最適な打順だろう。ただしメジャーの環境や投手に慣れて想定以上の高打率を残していけば、モンゴメリーの後ろの3~4番に上がってもおかしくはない。
岡本のほうは、メジャーのスカウトの間でも「村上ほど伸びしろはない代わり、計算は立つ」と見られていた。村上より年俸は安い代わりに契約期間が長かったのも、そうした評価を反映したものだ。
予想成績は打率.230~.250、本塁打は最多で25本、打点は村上と同程度の70~75と出ている。OPSも7割台後半とほぼ同じくらいだ。この数字だと優勝を狙うチームで上位を打つには物足りないため、6番以降の下位がふさわしい。各種媒体の予想オーダーでも概ね「7番・三塁」に挙げられている。
ブルージェイズ打線では「1番・DH」のジョージ・スプリンガー、「3番・一塁」のブラディミル・ゲレロ・ジュニア、「9番・遊撃」のアンドレス・ヒメネスがほぼ確実。その他の打順とポジションは、昨年もそうだったように流動的になると思われる。出塁率が高くはない岡本が2番に入る可能性は低いが、それ以外の打順ならどこでも、それこそゲレロの後ろの4番だってあり得なくはない。メジャーでは日本ほど「4番」を過大に重要視せず、ブルージェイズでも昨年は8人が入れ替わり立ち代わり4番に入っていた。好調であれば「巨人の4番」が「メジャーの4番」を打つかもしれない。
もっとも、ブルージェイズには三塁を守れる選手が多い。昨年のポストシーズンで新記録の30安打を放ったアーニー・クレメントは、今季は正二塁手の予定だが、昨年最も多く守ったのは三塁(89試合)。また昨年はチーム3位の21本塁打で、今季は右翼を守る構想のアディソン・バージャーも三塁で91試合出ていた。
控え野手の層も厚いとあって、岡本としては早めに結果を出さないと、4番どころか出場機会そのものが減ってしまいかねない。村上に関してはその点の心配はあまりないけれども、三塁ではなく強打者のポジションである一塁で起用された場合は、求められる打撃成績のハードルは高くなる。
シーズンが終わる頃、二人の打順は下位のままか、それとも予想以上の成績を収めて中軸に上がっているだろうか。日本のファンとしてはもちろん、後者になっていることを期待したい。
[文:出野哲也]
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