U-23日本代表が、サウジアラビアで開催されていたU23アジアカップを制した。若き日本代表は大会を通じて、自分たちと日…
U-23日本代表が、サウジアラビアで開催されていたU23アジアカップを制した。若き日本代表は大会を通じて、自分たちと日本サッカーの成長を証明した。さらに見えてきた明るい未来についても、サッカージャーナリスト後藤健生がつづる。
■五輪出場枠は減少
いずれにしても、21歳以下の代表チームによってU23アジアカップを制したことは快挙と言っていい。
次期U23アジアカップはロサンゼルス・オリンピック予選を兼ねて行われる。オリンピックの男子サッカーの参加チーム数が12に減ったことに伴ってアジア枠は「2」に減った。つまり、次のU23アジアカップでは決勝進出がノルマになるのだ。
日本の実力を考えれば、ワールドカップ予選のようにリーグ戦方式で行われれば、日本にとって「2位以内」はそれほど難しいことではないかもしれないが、次のU23アジアカップが従来通りの方式で行われるとすれば、準々決勝、準決勝を確実に勝ち上がることが要求される。
番狂わせが起こりやすいサッカーという競技で、ノックアウト式トーナメントを確実に勝ち上がることは非常に難しいことだ。圧倒的な実力差を付けておかなければならない。
その意味で、今大会で実質U-21の日本代表が優勝し、決勝戦で中国を圧倒したことは大きな成果と言える。
■五輪へ日本が一歩リード
ところで、U23アジアカップの次期大会はFIFAがオリンピック出場国決定を2027年夏までに決めるように通達を出したことによって、これまでより早い時期に開催されることになるらしい(また、日本が大会招致に手を上げたとも報じられている)。
大会が前倒しになれば、準備期間が短くなってしまう。大岩剛監督にとっては、チームづくりのスケジュールを見直さなければならないのかもしれない。
だが、今年のU23アジアカップを次期オリンピック出場資格のある21歳以下の選手たち(2005年1月1日以降の生まれ)で戦って優勝したことで、他の国よりもチームづくりの面で一歩リードしていることは間違いない。今後は、2026年夏に愛知県で開催されるアジア大会や海外遠征を通じてチームづくりが進む。
とすれば、次期のU23アジアカップが当初の予定より前倒しで開催されることは、日本にとって必ずしも悪いことではない。
■求められる個人の成長
そもそも、従来のようにU23アジアカップがオリンピック・イヤーの1月に開かれると、オリンピック出場権獲得後から本大会に向けて準備する時間が少なくなってしまうという問題があった。
フル代表のワールドカップと同じで、“格下”相手のアジアでの試合と、ワールドカップやオリンピックで、日本代表は戦い方を変えなくてはならないのだ。だが、もしU23アジアカップ(オリンピック予選)が大会前年の夏までに終わるのなら、出場権を獲得してから世界と戦うためにみっちりと準備できる。
決勝戦後のフラッシュインタビューでキャプテンの市原吏音が語っていたように、この実質U-21の日本代表から1人でも2人でも2026年のワールドカップに参加して、世界との戦いを経験してほしい。そして、Jリーグや海外クラブでの実戦経験を通じて選手の個の能力を上げていくことができれば、2028年のロサンゼルス・オリンピックでメダルを狙えるチームが完成するはずだ。