<第98回選抜高校野球:選考委員会>◇30日いざ、4季連続の甲子園へ-。30日、第98回選抜高校野球大会(3月19日開幕…

<第98回選抜高校野球:選考委員会>◇30日

いざ、4季連続の甲子園へ-。30日、第98回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の出場32校が発表され、花巻東(岩手)が2年連続6度目のセンバツ出場を決めた。古城大翔(だいと)主将(2年)を筆頭に、甲子園を経験したエース萬谷堅心投手、赤間史弥外野手(ともに2年)の“3本柱″を中心に、チームを作り上げてきた。喜び以上の決意をにじませ、覚悟をあらたにした。

   ◇   ◇   ◇

大粒の雪が降りしきる中で一足早い春が訪れた。少し緊張した面持ちで中継を見守った花巻東の選手らの表情は変わらなかった。古城は「1人1人がセンバツに向けて気持ちを作っていたので、覚悟がさらに高まった瞬間だったと思います」と話した。

まさに全員でつかみ取ったセンバツ切符だ。昨秋は4年ぶりの東北王者に輝いた。そこには、頼れる先輩らの力も加わっていた。同夏で引退した3年生が練習に参加し、後輩らをサポート。最高の環境で秋を迎えていた。「これまでの先輩方がいてくれたからこそ、今の自分たちがいます」と古城。「その期待に応えるためにも、甲子園で活躍している姿をみせたいです」。恩返しの第1歩を踏み出した瞬間でもあった。

甲子園経験がある“3本柱″がチームを支える。萬谷と赤間は、時には厳しい言葉でチームを締め直す一方、古城はフォロー役に徹する。「言い過ぎも良くないですし、フォローしすぎも良くないと思うので、そこのバランスを大事にしています」。決して役割を決めたわけではない。言葉にしなくても自然にこなす絶妙なバランスが、チームを押し上げてきた。

さらに、古城が主将として大事にしてきたのはマンツーマンでの対話だ。昨秋の東北大会前。気の緩みが目についた。古城は1学年上の中村耕太朗前主将(3年)に相談した。「本音を引き出すことが大切」だと言われた。

それからは、1人1人と向き合う時間を大事にした。「全体の場では本音を話せない選手もいると思うので、素直な気持ちを打ち明けられる環境づくりをしてきました」。今まで気づかなかったことも、たくさん聞けた。それでも共通していたのは「勝ちたい」という思いだった。24年夏から4季連続の甲子園。部員64人の願いである頂点からの景色を見るために、強さを求め続けていく。【木村有優】

○…グレー色のスーツに身を包んだ佐々木洋監督(50)が気持ちを引き締め直した。「課題も多く、秋も花巻東らしい戦いができないところがありました。選んでいただいたので、残りの時間で選手たちを伸ばしながら、センバツに向かっていきたいと思います」と話した。「選手を入れ替えながら競わせて、進化できるようにしていきたいです」とチーム内競争で底上げを図るつもりだ。

◆花巻東 昨秋東北王者。1956年(昭31)創立の私立校。生徒数743人(女子328人)。野球部も56年創部で部員64人。甲子園は春が6度目、夏は13度出場。最高成績は09年春の準優勝。主な卒業生はエンゼルス菊池雄星、ドジャース大谷翔平、巨人西舘勇陽、米スタンフォード大佐々木麟太郎ら。所在地は花巻市松園町55の1。