前回のWBCでは、マウンドで異彩を放った大谷(C)Getty Imagesロバーツ監督は「できれば投げてほしくない」と吐…

前回のWBCでは、マウンドで異彩を放った大谷(C)Getty Images
ロバーツ監督は「できれば投げてほしくない」と吐露
去る1月26日、侍ジャパンの井端弘和監督は都内で会見を実施。まもなく開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する追加メンバー10人を発表し、手続き等の関係で遅れている1人を除き、29人のメンバーを明らかにした。
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いよいよ連覇に向けた井端ジャパンの“輪郭”が見えてきた。過去最多8人が選出されたメジャーリーグ組をはじめ、「打倒・日本」を掲げるライバル国にも引けを取らない陣容が揃った印象である。
いよいよ機運も高まる中で小さくない注目を集めるのは、昨年12月時点で参戦を表明していた大谷翔平(ドジャース)が、投打二刀流として使えるかどうか、だ。
2023年の前回大会は圧巻だった。本人の意向もあって投打二刀流で起用された大谷は、攻守にわたって侍ジャパンをけん引。アメリカ代表との決勝戦では、異例のクローザーとして抜擢され、胴上げ投手となった。
しかし、今回は二刀流起用が出来るかどうかはいまだ不透明な状況だ。というのも、大谷は23年9月に右肘側副靭帯を損傷。約2年に及んだリハビリの末に、昨年6月に「投手」として復帰したものの、フルシーズンを戦ったわけではない。そのため、WBCが行われる春先に肘や肩に負担をかける影響がどのような形で現れるかが分からないのである。
無論、ドジャースとしては「打者専任」での起用を望んでいる。デーブ・ロバーツ監督は、昨年12月に米フロリダ州オーランドで行われたウインターミーティングの場で「(WBCで大谷は)できれば投げてほしくない」と吐露。「でも彼のことだから分からない」としつつも、「恐らく打者に専念するという考えになるんじゃないかと思う」と、万全の状態でレギュラーシーズンを迎えてほしいという“本音”を隠そうとはしなかった。
言うまでもなく大谷の影響力は計り知れない。ゆえに投打二刀流で使えるかどうかは、連覇の重圧がかかる井端監督としても“重要課題”である。仮に「打者のみ」となれば、先発ローテの構築もさまざまにプランニングする必要が浮上する。
「猛烈な負けず嫌いであることが裏目に出るかも」
そんな日本球界の至宝を巡る議論は、“野球の本場”でも話題となっている。
現地時間1月27日に米ポッドキャスト番組『Lock On Dodgers』に出演した米スポーツ専門局『ESPN』のトラビス・ロジャース記者は、「彼らはプロ中のプロだ」と指摘。WBCでの負担が調整面に過度な影響はもたらさないと予測しつつも、「猛烈な負けず嫌いであることが裏目に出るかもしれない」と説いている。
「WBCのトーナメント形式になると、勝たなければいけない場面や投げなければいけない場面が出てくる。そして、それは同時に国を助けるチャンスになる。そうなると、『慎重にやろう』『球団のことが最優先だ』と臨んでも、競争心が湧き上がってきて、『俺はやるぞ』となるかもしれない。そうなると、正しい判断ができないかもしれない」
あくまで大谷を「十分すぎるほどプロフェッショナル」とし、自己管理において不安はないとするロジャース記者。しかし、ドジャース番を務めるベテランは、こうも続けている。
「私はショウヘイ・オオタニがWBCで投げるというのは、どんなシナリオでもありえないと考えている。もちろん、投げることが『この世の終わり』とまでは考えていない。それに彼は誰よりも自分の身体を理解している。ここまでの活躍が出来ているのも、彼自身が天賦の才をどう使うかを分かっていて、ちゃんと管理しているからだ。
とはいえ、彼は2度も肘にメスを入れている。それに投手としては怪我をしやすい選手でもある。だから個人的にはDHとして専念してほしい。必ずしも投げるなとは言わないが、WBCで投げる姿を見たいかと言われれば『ノー』だ。彼はただバットを振るべきだと思っている」
果たして、日本代表を投打で導く姿を我々は目の当たりにできるのか。春季キャンプ以降に下される最終判断の行方に注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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