◆第40回根岸S・G3(2月1日、東京競馬場・ダート1400メートル)追い切り=1月29日、美浦トレセン 時計は地味でも…

◆第40回根岸S・G3(2月1日、東京競馬場・ダート1400メートル)追い切り=1月29日、美浦トレセン

 時計は地味でも質の高い走りに本格化が迫っていることが感じられた。重賞初出走Vを目指すウェイワードアクト(牡6歳、美浦・田中博康厩舎、父マクレーンズミュージック)は、美浦・Wコースを単走で6ハロン86秒2―12秒7。程良くあごを引く理想に近い首の使い方、一歩一歩を力強くかき込むフォームに重厚感が漂っていた。「持っている全てを発揮できるような体質に、体や脚元、中身が近づいてきていると思います」と山崎助手も完成の域に入ってきていることを実感する。

 田中博厩舎はレモンポップやミッキーファイトといったダートの超一流をはじめ、多くの活躍馬を送り込む美浦の若きトップトレーナー。調教でしっかりと負荷をかけ、馬を強くしていくイメージがあるだけに、当該週のソフト仕上げは同馬に限らず、あまり記憶にない。キャリア12戦目を迎える中でWコースの最終追いは8回目だが、6ハロン84秒5以上、しまい1ハロン12秒台と遅かったのは初めてだった。動きは申し分なくても、直前にしては軽すぎないか?という心配が生じたが、「(この中間は)思ったより仕上がりが進んでいくなという感じがありました。これ以上求めることもなく、望んでいた状態にすでにあると思ったので単走にしました」という山崎助手の説明を聞いて、順調すぎるがゆえの措置だと分かった。

 前走は骨折明けにもかかわらず、1400メートル初Vを挙げた外国産馬に、陣営は今年の飛躍を期待する。「この先のことを考えていい馬だと思います。ここで結果が出ないと大きな舞台というのは考えられないので」。“ここも通過点に”という思惑がにじむコメントに勝負気配がひしひしと伝わってきた。(浅子 祐貴)