後払い契約の一例を紹介 大谷翔平投手は2023年オフ、ドジャースと10年総額7億ドル(約1071億9000万円)の契約を…

後払い契約の一例を紹介

 大谷翔平投手は2023年オフ、ドジャースと10年総額7億ドル(約1071億9000万円)の契約を結んだ。中でも注目を集めたのが、97%が後払いという異例の形態。米紙「USAトゥデイ」はその効果について、大谷は約9800万ドル(約150億円)を節税できる可能性を指摘した。

 ワールドシリーズ3連覇へ補強の手を緩めないドジャースは、2025年オフもエドウィン・ディアス投手らを後払いを入れた契約で獲得。米紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者は「後払い契約の元祖? ボビー・ボニーヤの悪名高き契約が切り開いた道」との記事で、後払い契約の効果を分析している。

 大谷はドジャースと10年総額7億ドルの契約を交わし、うち年額6800万ドル(約104億円)を無利子で後払いとする内容を、同紙は「衝撃的な内容」と伝えた。大谷は年俸200万ドル(約3億1800万円)で10年間プレー。チームにとっては年俸総額を削減し、ぜいたく税の支払いを減らすことに寄与。補強に更なる資金を投入できることにつながる。

 また、後払い方式では結果的に選手の収入増加にもつながる。同紙では節税効果についても説明。大谷がプレーするカリフォルニア州は税率が高く、10年契約を終えたタイミングで居住場所を変えて後払い金を受け取れば、約9800万ドル(約150億円)の節税になるとした。

 同紙によると節税の面では、4年総額2億4000万ドル(約367億5000万円)でドジャース入りしたカイル・タッカー外野手の契約にはスプリングトレーニングに出発する前に支払われる6400万ドル(約98億円)の契約金が含まれている。契約金はカリフォルニア州税の対象外であり、州所得税のないフロリダ州在住のタッカーは約920万ドル(約14億円)を節税できる点で、「極めて賢明な選択だ」と指摘している。

 大谷と多少形は異なるものの、この「後払い契約」で有名なのが、ボビー・ボニーヤ氏とメッツの契約で、ボニーヤ氏は590万ドル(約9億円)のバイアウトに対して年8%の利息を受け取り、2035年まで25年間、毎年119万ドル(約1億8000万円)が支払われる形で契約を結んだ。ボニーヤ氏の元代理人は当時詐欺まがいの投資スキームに乗っていたメッツと上手く交渉し、結果的に590万ドルが3000万ドル(約46億円)に膨れ上がる契約を結んだという例もある。MLBでは、日本ではあまり聞かれない複雑な契約がいくつも存在している。(Full-Count編集部)