バスケットボールのBリーグは29日、今秋に始まる新しいカテゴリー「Bリーグ・プレミア(Bプレミア)」に向けた新人選手の…

 バスケットボールのBリーグは29日、今秋に始まる新しいカテゴリー「Bリーグ・プレミア(Bプレミア)」に向けた新人選手のドラフトを初めて開催した。Bプレミアに参入する現B1、B2の計23クラブが参加(B1の宇都宮、三河、名古屋Dは不参加)。事前抽選で決まった1巡目1位指名の権利を持つSR渋谷が、米・ノーザンコロラド大3年の山崎一渉(いぶ)を指名し、入団交渉権を獲得した。1巡目は6選手が指名され、17クラブは指名しなかった。3巡目まで実施され、計11選手が指名を受けた。

 これまで新人選手とクラブは自由に契約交渉を行ってきた。ドラフト制度は、戦力獲得の機会均等、将来的な戦力均衡を図る観点から導入され、Bプレミア入りをめざす若手は、ドラフトを経なければクラブに加入できなくなった。リーグ再編に伴い、所属選手の報酬総額上限を8億円、下限を5億円としたサラリーキャップ制度と合わせた改革の一つだ。

 ドラフトの対象選手は、日本人(日本国籍取得の外国出身者を除く)で、主に高校3年生から大学4年生。指名された選手は最短で2年契約が保証され、国内の大学生なら1巡目が2年契約で年俸1800万円、2巡目が1400万円、高校生なら1巡目が1400万円、2巡目が1100万円などと契約形態ごとに固定されている。リーグの説明では選手の選択の自由を奪うかわりに、高水準の年俸を設定したという。

 前シーズンで成績が低いクラブから優先的に指名できるシステムで、今回は新カテゴリー開始前のため事前抽選で順番を決めた。初の試みとなったこの日、指名権を持ちながら指名はしないクラブが続出した。1巡目で指名検討の意思を示したクラブは15あったものの、希望選手がすでに選択されるなどして、実際に指名したクラブは6。2巡目は11クラブが検討して指名は2クラブ、3巡目は8クラブ中3クラブと最後まで、消極的な姿勢が目立った。

 全体で指名が11人にとどまったのは、現実的な数字と言える。

 リーグの現状では、高卒や大卒で即戦力として一定の出場時間を獲得できる選手自体が、毎シーズンに数人いるかどうか。にもかかわらず、新制度ではこれまでの水準を大きく超える年俸を支払わなければならない。その分、サラリーキャップの枠も割かれる。戦力になるか不確実な部分が多いなか、これだけの「投資」に踏み切れるクラブは少ない。

 結果として、プロ野球ドラフト会議のような活発な指名にはほど遠かった。抱える選手数や報酬上限の有無といった条件こそ違うが、バスケットが圧倒的に足りていないのは人材のレベルと層の厚さだ。

 新人選手が次々に即戦力として活躍するようなら話は別だが、現行の年俸水準を下げるなどの変更を施さなければ、来年もまた盛り上がりに欠けたドラフトが繰り返される。(松本龍三郎)

 1巡目2位でB1茨城から指名された東海大2年の赤間賢人 「すでにプロで活躍する選手が同期にいて、そういう選手を見る中でプロになりたいという気持ちが強くなった。選ばれるのか不安もあったが、今回こういう順位で選ばれて安心した。高い順位の2位で選ばれたのに活躍できないのは良くないと思うので、順位に見合った結果を残せるようにがんばりたい」