4年目の昨季はキャリアハイの125試合出場で打率.234、21盗塁 西武の“牛若丸”滝澤夏央内野手が勝負のプロ5年目に「…

4年目の昨季はキャリアハイの125試合出場で打率.234、21盗塁

 西武の“牛若丸”滝澤夏央内野手が勝負のプロ5年目に「全143試合出場」の目標を掲げている。2021年ドラフトの育成2位入団から4年目の昨季、キャリアハイの125試合に出場し打率.234、21盗塁で年俸は2100万円増の3200万円(金額は推定)となった。滝澤本人が「勝負の年」と位置づける5年目の今季は源田壮亮、新たにFA加入した石井一成両内野手と競う二遊間で「全試合出場」を宣言している。

 昨年は主に2番、9番という“つなぎ”の打順でセカンドとして59試合、ショートとして46試合にスタメン出場した滝澤。球界を代表する遊撃手・源田壮亮内野手が打撃不振(打率.209)だったとこともあり後半戦は「2番・遊撃」での起用も目立った。また、そのスピード感溢れる好守から滝澤の守備はファンの目だけでなく、プロの目からも評価されフジテレビ系「すぽると!」の名物企画「プロ野球選手が選ぶ100人分の1位」の守備部門で堂々の1位に選出された。

「大事にしている僕の持ち味なので、そこを評価してもらえるのはすごくうれしい」という滝澤だが、自慢の守備に関しては「技術的にはまだ全然だと思っている」と満足はしていない。昨秋の秋季練習、キャンプなどでは遊撃で7度のゴールデングラブ賞を獲得している源田、また巨人での現役時代に二塁で4度の同賞受賞歴のある仁志敏久野手チーフコーチと守備談義を交わす中で、滝澤は2人との決定的な差を痛感したという。

実感させられた源田、仁志コーチとの決定的な能力差

「ゴールデングラブとかタイトルを獲られている方というのは自分のプレーを(言葉で)説明できる。守備の話を聞く中ですごいなと思う。自分は自分のプレーをあまり具体的に説明できていなくて、その時その時の感覚だけ……。そういった部分も含めて基本的な技術というか、自分でこういうところを大切にしないといけないというところをまだまだ分かっていないんじゃないかなと思う」

 自らのプレーを言語化することで、理論的に自らの体の使い方、その再現性のプロセスを理解していることに気付かされた。

 その滝澤が挑む二遊間のポジションには第6回WBCにも2大会連続招集された源田、そして日本ハムからFA加入した石井、また二塁再転向を直訴している外崎修汰内野手らが高い壁となって立ちはだかっている。

 滝澤は「(去年の成績で)全然満足していないですし、レギュラーになったわけでもない。また一から競争が始まってアピールしなくちゃいけない。本当にどんな選手にも負けないようにアピールしないといけない」と5年目にかける強い思いを語る。

 その上で「ひとつセカンドを守れるというのは僕の強みでもある。レギュラーを取るためには1つのポジションではまだそこまでの成績を残せていない」と二遊間という”ブロック”をワンセットで見ながら出場機会を確保していくことを目論んでいる。

 もちろん、全試合出場するためのカギは打力向上であることは認識している。滝澤は昨季を振り返り「(相手投手に)球数を投げさせるというか、相手が嫌がるようなバッターになりたいというところでは少し自分の中で手ごたえがあったかなと。(四球数増も)試合に出させてもらって自分の中で状況や配球を考えることができるようになってきた」と手応えを語っている。

 当初は西武スカウト陣が「内野のバックアップ」として獲得した小兵が大きな飛躍を遂げるシーズンとなるか。二遊間のレギュラー争いに注目だ。(伊藤順一 / Junichi Ito)