ムゼッティが主導権、巧みな配球で2セット先取 1月28日、「全豪オープン」(オ…

ムゼッティが主導権、巧みな配球で2セット先取
1月28日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)男子シングルス準々決勝が行われ、第4シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク4位)が、第5シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同5位)の棄権により準決勝進出を決めた。ムゼッティは2セットを先取していたが、第3セット途中で無念の決断を下した。

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史上最多となるグランドスラム通算25度目のタイトルを目指す38歳のジョコビッチに対し、ムゼッティはキャリアハイの世界ランク5位で臨んだ。両者の対戦成績はジョコビッチの9勝1敗。この日も序盤は実績で勝るジョコビッチが主導権を握りかけた。

しかし、第1セット途中から流れは一変する。ジョコビッチは自身のミスでブレークを許すと、その後もリズムを取り戻せず、ムゼッティの粘り強いラリーと多彩な配球に苦しんだ。ムゼッティは第5ゲームで再びブレークに成功し、6-4で第1セットを奪う。

第2セットでもムゼッティの優位は続いた。高い弾道、スライス、そして要所での強打を織り交ぜ、ジョコビッチのミスを引き出す展開に持ち込む。攻撃が単調となったジョコビッチはアンフォーストエラーが目立ち、ムゼッティが6-3で2セットを連取した。

だが、第3セットに入ると状況が変わる。第2セット終了後にジョコビッチが足裏のマメの治療を受けた一方、ムゼッティも第3ゲーム後に右足の治療を行った。以降はムゼッティの動きが鈍り、ラリーを短く終わらせる展開に切り替えるも、1-3となった第5ゲーム途中で棄権を決断した。

勝利を決めた瞬間、ジョコビッチに笑顔はなかった。オンコートインタビューでは、言葉を選びながら複雑な胸中を明かした。

「何と言えばいいか分からない。スポーツではこういうことが起こるものだが、グランドスラムの準々決勝で、2セットアップと完全に試合を支配していた状況で起きたことは、本当に不運だ。彼には一刻も早い回復を願っている。間違いなく、今日は彼が勝者であるべきだった」

ジョコビッチは4回戦のヤクブ・メンシク(チェコ)戦でも相手の負傷棄権により不戦勝に近い形で勝ち上がっており、2試合続けて「不完全燃焼」の勝利となった。

「4回戦は不戦勝、今日も2セットダウンで負けていたはずの試合で勝利を得た。今夜は神への感謝を倍にして祈りを捧げるつもりだ。再び与えられたこのチャンスを最大限に活かせるよう、数日後の準決勝に向けて全力を尽くしたい」

25度目の栄冠へ向け、薄氷の勝利を拾ったジョコビッチ。準決勝では、第2シードのヤニック・シナー(イタリア/同2位)と第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/同7位)の勝者と対戦する。