◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 事前(27日)◇レイクノナG&CC …

畑岡奈紗は強い思いで2年ぶりにヒルトン・グランドバケーションズの名前を冠した開幕戦へ臨む

◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 事前(27日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)

始まりは意外な形だった。2022年のシーズン開幕戦となる「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」を翌週に控え、ホームコースでもある試合会場のレイクノナG&CCでアプローチ練習をしていた畑岡奈紗は一人の男性から声をかけられた。

「マークさんに会ったのは、その時が初めてでした」。同年から開幕戦のタイトルスポンサーとなっていたヒルトン・グランドバケーションズのCEOを務めるマーク・ワン氏との出会い。レイクノナの姉妹コースのメンバーでもあるワン氏のゴルフ、そして日本への強い思い入れが翌23年1月の畑岡の同社ブランドアンバサダー就任につながっていったという。

10年目を迎える米ツアーでの戦いにおいて、そのサポートが何とも心強い。広大な米国本土はもちろん、世界中を飛び回るプロゴルファーは旅先でのトラブルがつきもの。これまでもホテルやレンタルハウスでお湯が出ない、食洗機の水があふれる…といったアクシデントに数え切れないほど対処してきた。

慣れはしても、「コースから部屋に帰ったら、やっぱりゴルフのことは一回オフにして、ゆっくり休んでリラックスできることが大事」。心身の疲労回復だけでなく、スイッチを“オフ”に切り替えて過ごす時間が、期せずしてプレー面で活路を開くアイデアのひらめきにつながることもある。パフォーマンスにも直結する部分として宿泊先の環境には気を配る。

ラスベガスやハワイでの試合時など、同社のホテルを拠点に戦える週はひときわ心が落ち着くそうだ。「ホテルなのにお家っぽいというか、なんだかすごくホッとして、ゆっくりできるんです」。シャワーだけだったり、バスタブがあっても浅いことが多い米国のホテルで、お湯をはれば肩まで浸かれるような造りがうれしい。特に景色も抜群なハワイ滞在は、1年の中でも楽しみにしている。「すごくいい思いをさせてもらっています」と感謝がにじむ。

昨年11月「TOTOジャパンクラシック」で3年半ぶりのツアー通算7勝目を飾り、過去2年の優勝者が集う開幕戦に戻ってくることができた。真剣勝負の中で、各界セレブリティと一緒に回るプロアマ形式のフォーマット、期間中にコンサートが開催される大会のエンタメ的側面が同居する4日間は、1年の中でもこの試合でしか味わうことのできず心が躍る。

何より、昨年は出場を逃した舞台でヒルトン・グランドバケーションズへの恩返しとなる結果を残したい。「1年でいいスタートを切りたいですし、やっぱりそれ(優勝)が一番盛り上げられることだと思うので頑張りたいと思います」と力強く話した。(フロリダ州オーランド/亀山泰宏)