◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」 J2藤枝の槙野智章監督(38)が静岡に新風を呼び込んでいる。2022年の引退後にタ…

◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 J2藤枝の槙野智章監督(38)が静岡に新風を呼び込んでいる。2022年の引退後にタレント活動を続けながら、23年から神奈川県リーグの品川CCで指導経験を積んできた。初のキャンプでは「選手の向上心がすごい。指摘したポイントを、後から『一緒に確認してください』と言われることもある」と手応えを明かす。年齢が近い選手も多く「監督というより、年の近いプロの先輩と思われている部分もあるかもしれません」と笑った。

 キャンプ中は、浦和時代に指導を受けたリカルド・ロドリゲス監督(現柏監督)にならって1対1の面談を実施。「リカルドに『FWをやりたいです』と言ったら本当にやらせてもらったこともあるし、しゃべりにくいことも1対1だと共有できる。まあ、だいたい話が脱線しちゃうんですけどね(笑)」。練習ではパス回しに加わり罰ゲームもこなすなど、一体になって雰囲気をつくる。その一方で個々には細部まで妥協なく要求を出すなど、ただの“お祭り男”ではない。

 藤枝は2009年創設の若いチーム。同じ静岡県には伝統も実績もあるJ1清水、J2磐田があり、観客動員や注目度では及ばない。Jリーグが発表した24年度のクラブ経営情報ではスポンサー数、売上高ともにJ2で最下位だった。ただクラブ広報によると、槙野監督の就任後は数十社からのインタビュー申し込みが殺到するなど、メディア露出は格段に増している。

 新体制発表会見では「地元商店街の人にユニホームを着てもらいたい」「スタジアムへ渡る橋を(チームカラーの)藤色に染めたい」などと斬新なアイデアを披露。槙野効果で藤枝市が変わる姿を見届けたい。(サッカー担当・伊藤 明日香)

 ◆伊藤 明日香(いとう・あすか)2018年入社。23年から静岡支局。