◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 事前情報(27日)◇トリーパインズGC(カリフォルニア州)◇サウスコー…
◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 事前情報(27日)◇トリーパインズGC(カリフォルニア州)◇サウスコース(7765yd)、ノースコース(7258yd)=いずれもパー72
午前9時から約30分に及ぶ会見を終えたブルックス・ケプカはその後、練習場に足を運んだ。LIVゴルフからPGAツアーへの復帰が実現し、多くの選手と再会のあいさつを交わす。松山英樹もそのひとりで、「おかえり」と声をかけカムバックを歓迎。笑顔で受け入れつつ、内心は「複雑です」と明かす。
ケプカは昨年12月、家庭の事情を理由にLIVからの離脱を決めた。1月12月にPGAツアーがエリート選手向けの「リターニングメンバープログラム」を設定したことで、約3年半ぶりのツアー出場が正式決定。松山は当時、「報道で知ってびっくりしました」と驚き、「『戻ってこられるんだ…』と思った。LIVでも結果(通算5勝)を出したから、ああいう措置がとられたんでしょうけど」とメジャー5勝の実力を認めながら、成り行きを注視していた。
松山は2022年にLIVから熱烈オファーを拒否し、PGAツアー残留の道を選んだ経緯がある。新リーグへの移籍が、ツアーメンバー資格のはく奪に繋がることが大きな要因だった。それだけに今回の“早期決着”については動揺を隠せない。
ケプカ本人に対する嫌悪感は一切ない。「選手自身には何とも思わない。勇気を持って、ああいう決断(LIVとの契約を解除)をしたブルックスは結構、すごいと思います」と、うなずく。「でも、PGAツアーから選手に説明がないままだったのは疑問に思う。少なくとも僕はああいうルールができるのは知らなかった」と一連の動きに納得いかない部分もある。
今回の復帰プログラムは対象者を限定した形で設けられた。『ツアーから2年以上離脱中かつ、2022年以降の4大メジャーおよびザ・プレーヤーズ選手権優勝者』というもので、ケプカの他にチャンスがあるのはブライソン・デシャンボー、ジョン・ラーム(スペイン)、キャメロン・スミス(オーストラリア)。「戻したい選手が4人だけだ、という話じゃないかなと思います。フィル(・ミケルソン)もそれに当てはまっていない」。なお、ツアーは申請期限を2月2日に定めているが、3人は今季もLIVでプレーする意向を示した。
そもそも、松山は「戻ってくる術は皆さんあったわけじゃないですか」と疑問を呈す。PGAツアーにはLIV参加選手は最後に参加した試合から1年間、ツアー競技に出られないという“ルール”があると言われている。実際に昨年3月にはリーグ在籍経験のあるローリー・キャンター(イングランド)が、1年の空白期間を経て別資格で「ザ・プレーヤーズ選手権」に出場した。
今回はそれが適用されないまま、ケプカは500万ドル(約8億円)のチャリティ金を支払い、今後5年間のプレーオフシリーズのボーナスおよびツアーの株式利益を得られないという条件をのんで復帰。「経済的な痛手があるとはいえ、お金ではない部分はどうなのか。LIVに出た選手は1年間、(PGAツアーに)出場できないという風になっていたのはどうなったのか…という方が、(思うところは)大きいですね」と見解を述べた。
LIV在籍時もケプカとはメジャー会場で何度も顔を合わせており、ことさら久しぶり…という感情はわかない。「強いプレーヤーがひとり戻ってきた、っていう感じです」と表情を引き締める。「僕らはプレーする側なので。決めるのはPGAツアー。何を言っても一緒です」。モヤモヤは、ゲームには持ち込まない。(カリフォルニア州ラ・ホヤ/桂川洋一)