今オフ中川颯&益子がABLのブリスベン・バンディッツで“武者修行” DeNAは今オフ、オーストラリアン・ベースボールリー…
今オフ中川颯&益子がABLのブリスベン・バンディッツで“武者修行”
DeNAは今オフ、オーストラリアン・ベースボールリーグ(ABL)のブリスベン・バンディッツに中川颯投手、益子京右捕手を派遣した。DeNAとしては2018年から行っている豪州への選手派遣プログラムでは、コミュニティとの連携も強化。同時に開始した「ジャパンナイト」は、今回も大いに盛り上がった。
昨年12月13日、ブリスベンのホームゲームは「ジャパンナイト(JAPAN NIGHT)」として行われた。2025年オフまでは同リーグのキャンベラ・キャバルリーに派遣を行っていたが、リーグ再編によりチームが消滅。今オフから派遣チームが変わっても、このイベントは継続して開催した。コロナ禍で開催されなかった年もあったが、今回で6回目を迎えた。
“目玉”となったのが、新たな取り組みである「日本らしい食事」の提供だ。チームデザイングループリーダーの住田ワタリ氏は「我々が誇れるものは何だろうと思ったときに、『一番いい食事提供をされていますね』とよく言っていただき、(2軍施設の)DOCKの食事は12球団で1番と自負していて、絶対に飲食をやりたいと思いました」と背景を明かす。
DOCK料理長を務める伊藤直樹シェフが参加に手を挙げ、プロジェクトは動き出した。ブリスベンチームだけではなく、相手チーム、審判団、球団運営担当者らを含めて約100人分の食事提供。人数だけで言えば通常DOCKで提供している分とほぼ変わらないが、異国での食料調達や設備の整っていないアパートメントホテルの一室の家庭用キッチンでの調理など、懸念点は山積みだった。
DOCK料理長の伊藤直樹シェフ「いつもいかに恵まれた環境で…」
伊藤シェフは1人だけ早めに現地に入り、スーパーマーケットを見て回った。メニューを考案し、おにぎり4種類、サンドイッチ2種類、鶏肉の唐揚げ、サーモンの味噌マヨネーズ焼き、和牛の肉巻きを、スタッフの手を借りながらほぼ徹夜でつくりあげた。特に唐揚げは大人気で「和食っぽい感じを出したかったので、醤油味ベースでにんにくと生姜をきかせて。すぐになくなっていたので良かったと思います」と喜んだ。
運営面では、食中毒を出さないための予防策を徹底。気温は30度を超えるため、試合展開を見極めながらできあがった料理を冷房を効かせた車で球場に何往復もして運んだ。「試合が長引いたりしたので駐車場で待機して、7回に入ったら球場内に置きに行くとか、そういったところは気を遣いました」と住田氏は振り返った。
伊藤シェフは「僕はずっとDOCKの施設で料理をしていて、外に出る機会も海外で自分で食材を調達する機会もありませんでした。今回参加して、いつもいかに恵まれた環境でできているか実感することができました。こういう機会をつくってくれたことがありがたかったです。どこの球団を探しても行かせてくれることってあまりないかなと思うので」と貴重な経験に感謝する。参加は全て“自主性”を重んじるDeNAのこの取り組み。豪州でDeNAの“輪”は確実に広がっている。(町田利衣 / Rie Machida)