NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン2 第4節2026…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第4節
2026年1月24日(土)12:00 東平尾公園博多の森陸上競技場 (福岡県)
九州電力キューデンヴォルテクス 19-21 NECグリーンロケッツ東葛
38歳でのリーグワン初トライ。社員選手最年長は、 “ラグビーの醍醐味”を味わい続ける
リーグワン初トライ、九州電力キューデンヴォルテクスの早田健二選手
「みんながつないでくれてラッキーでした」
今季初先発でリーグワン初トライを奪った九州電力キューデンヴォルテクスの早田健二はそう振り返った。チーム最年長は2学年上の山田章仁だが、38歳の早田は社員選手としてはチーム最年長だ。しかし、楕円球への情熱は衰えることを知らない。
「同年代の選手が減ってきた中で日和佐(篤)が頑張っていますし、大学の一つ下の山中(亮平)も移籍して良いプレーをしている。『アイツが頑張っているから自分も頑張ろう』と励みになっています」
人数が少なくなってきたからこそ、感じる同年代への連帯感。それでいて3歳でラグビーを始めたころと同じような気持ちももち続けている。
「年齢のこともありますけどラグビーが楽しいから僕はいまプレーできています。勝ってみんなと喜びたい」
35年も楕円球を追い続けてなお、早田は目を輝かせる。置くだけと言えるようなトライだったが、それは仲間がつないでくれたから生まれたもの。だからこそ、「これがラグビーの醍醐味」と早田にはうれしかった。
社員選手として長くプレーを続けることは決して並大抵のことではない。ラグビー選手としての自分により多くの時間を割けるプロ選手とは違い、早田はさまざまな自分と向き合わなければならない。社業のほうも年齢を重ねれば若いときとは違って任せられる領域も広がり、責任も大きくなる。また、家庭に戻れば2児の父でもあるが、“休日にいないパパ”である頻度は一般の家庭よりも高い。ラグビー選手である自分と向き合う時間が必然的に少なくなるのは仕方ないとも言える。
しかし、早田はまたしても「ラグビーの醍醐味」を味わった。試合に出られる楽しさ。トライを決めるうれしさ。負ける悔しさ。どれもがラグビーを続けているからこそ味わえる格別の瞬間だ。しかし、勝つ喜びは味わえなかった。となれば、ここで立ち止まる理由があるはずもない。
「いま、仕事も楽しいですし、ラグビーも楽しい。会社もラグビーも好きなのでそれが一番のモチベーションです」
好きだから頑張れる。38歳の会社員兼ラグビー選手は全力で仕事とラグビーに向き合っている。
(杉山文宣)
九州電力キューデンヴォルテクス
九州電力キューデンヴォルテクスの今村友基ヘッドコーチ(左)、古城隼人キャプテン
九州電力キューデンヴォルテクス
今村友基ヘッドコーチ
「本日は寒い中、会場の運営をしてくださった関係者の皆さまにお礼を申し上げます。ただただ、悔しいの一言です。最後、勝ち切るところで逆転されてしまいました。自分たちが攻め込みながら、NECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)さんが(イエローカードで)14人の状態のときに、(スコアを)取り切れなかったというのは自分たちの弱さが出たかなと思います。最後もペナルティで終わってしまったところも含めて、まだまだ自分たちは成長できる余地があると思っています。真摯にこの結果を受け止めて次のゲームまでしっかりと選手、スタッフと一丸となって向かっていきたいと思います。
この試合でやりたいことができた部分もあったんですが、しっかり勝ち切るための強さというのはまだ足りないかなと思います。その部分を次のゲームまでにポジティブに修正したいと思います」
──強風の影響があった試合でした。風下の前半を5点ビハインドで折り返しましたが、どう評価されていたのでしょうか。また、風上に立つ後半に向けて選手たちにはどんなことをアナウンスされたのでしょうか。
「グラウンド上では強風が吹いていたということだったので、前半を5点のビハインドでしのいだところはすごくポジティブでした。後半に向けてエリアを取ろうという話をしていたんですが、そこであまり取れていなかったと思います。その要因の一つとしてはペナルティがあったと思います。ただ、最後、あそこ(勝利の目前)までもっていってくれた選手たちのエフォートは素晴らしかったですし、勝ち切るというところはこれから詰めていきたいと思います」
九州電力キューデンヴォルテクス
古城隼人キャプテン
「ヘッドコーチもおっしゃったように最後は悔しい結果になってしまいました。ただ、自分たちのやりたいことが出せたシーンもありましたし、もちろん、まだ出せていないシーンもありました。安定して、一貫したプレーを出し続けないとこういうクロスゲームは勝てないと思っています。今日は悔しいですが、本当に良い勉強をさせてもらったと思って、まだシーズンは続きますので、チームとしてよりレベルアップできるように頑張っていきたいと思います」
──ヘッドコーチから「自分たちの弱さが出た」という言葉もありましたが、どういったところに弱さを感じましたか。
「個人的な意見ですが、80分間とおして一貫性をもってアタックとディフェンスをすること。そこにはペナルティをしないことや自分たちのもっているオプションを遂行し切ることなど、いろいろな要素がある中でスタンダードのレベルを自分たちが出し続けることができれば、タイトな試合でも勝てると思っています。ペナルティをしてしまう。アタックでミスをしてしまう。スコアを取り切れない。そういったところが、一貫性がないという判断をされてしまう理由だと思います。80分間をとおして出し切ることが大事だと勉強させてもらいました」
NECグリーンロケッツ東葛
NECグリーンロケッツ東葛のグレッグ・クーパー ヘッドコーチ(左)、ローリー・アーノルド キャプテン
NECグリーンロケッツ東葛
グレッグ・クーパー ヘッドコーチ
「まずは九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)のファンやサポーターのみなさんに感謝の気持ちを伝えたいです。そして、GR東葛のファンのみなさんも今日の試合に応援に駆け付けてくれてありがとうございました。
九州KVは非常に強いチームなので、厳しい試合になることは想定していました。ただ、勝利することができてうれしく思っています。今日の試合ではチャンスはたくさんあったと思っていますが、遂行力が少し足りなかったのかなと感じています。それでも、最後の最後まで選手たちが努力してくれたおかげで勝利をつかむことができました。われわれのフォワードが非常に強くて、ラインアウトでの守備でも良いパフォーマンスを見せてくれました。セットピースのところで相手にしっかりプレッシャーを掛けることもできましたし、キッキングゲームでも九州KVを上回ることができたんじゃないかなと思っています。
あとは後半11分時点で5人、フロントローのメンバー、ローリー(・アーノルド)と(松浦)康一さんを入替しました。その時点で少し勢いが足りないと感じたので、勢いを出すためにコーチ陣で話し合って選択しましたが、正しい選択だったかなと思います」
──強風の影響があった試合でした。風上の前半を5点リードで折り返しましたが、どう評価していたのでしょうか。また、風下に立つ後半に向けて選手たちにはどんなことをアナウンスされたのでしょうか。
「前半を折り返した時点で12対7でしたが、風上の前半でチャンスもたくさんあったことを考えると十分な成果ではなかったかもしれません。後半は特にセットピースとキッキングゲームの部分が大事だと思っていました。相手のディフェンスも非常に強固なのでそこをうまく動かすことを意識していましたし、セットピースでのタスクを遂行することを選手たちには期待していました」
NECグリーンロケッツ東葛
ローリー・アーノルド キャプテン
「非常にタイトな試合でしたが、勝利することができてうれしく思っています。最後の10分間はイエローカードが出て私たちは一人少ない状況だったんですが、最後の最後まで努力して勝つことができたのでうれしいです。ここからの数週間も努力を続けてチームとしてたくさん積み上げたいと思いますし、チームとして自信をもっているのでここからしっかりと結果を出していけると信じています」
──風下の後半は難しい状況だったと思いますが、チームとしてどういった部分が良かったと感じていますか。
「最初の10分が非常に大事だとチームには伝えていました。その10分間で相手にたくさんのプレッシャーを掛けることができたので、そこが大きかったと思います。あとは風下だったので正しいエリアでプレーし、オーバープレー(無理)をしないようにして、セットピースで相手にプレッシャーを掛けることをより意識していました」