高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。昨年秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。…
高校野球界では昨年も、たくさんのヒーローが誕生した。昨年秋からの新チームにも、今年、輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
昨年秋に近畿大会で4強入りしセンバツ出場を確実にした滋賀学園(滋賀)には、勝負強さを誇る6番打者がいる。中野 壮真内野手(2年)は、勝負がかかる近畿大会準々決勝の近江(滋賀)戦で、9回にサヨナラ安打を放ってチームを勝利に導いた。県大会準決勝で延長10回タイブレークの末に敗れていた宿敵にリベンジ。その貴重な一打を放った。
9回1死満塁のチャンスでカウント2-2から、内角にやや落ち気味に入ってきた球をたたくと、打球は三遊間を抜けた。センバツ切符を事実上決める一打に、本人も雄叫びを上げるほどだった。この試合、先制点となる内野ゴロでの打点を含め、チーム2得点すべてをたたき出した。勝負強さは折り紙付きだ。
準決勝は智弁学園(奈良)の前に敗れたが、マルチ安打を放って一矢を報いている。9回にはプロ注目の杉本 真滉投手(2年)のチェンジアップを物の見事にセンター前へはじき返し、2安打目をマーク。全国でも注目のトップレベルの左腕相手にも結果を残した。
右打席での構えは実に落ち着いている。やや左足を引いたオープンスタンスで、両ひじは伸ばし気味にして、胸よりやや上でグリップを構える。そのシルエットは、元メジャーリーガーで、ロッテ監督などを務めた井口資仁氏を思い出させる。173センチ、80キロと、どっしりとした体格。秋季滋賀県大会の3位決定戦では、延長10回表に勝利を決定づける満塁弾を放つなど、勝負強さとパワーも兼ね備えている。この一発で近畿大会出場を決めたことを考えれば、重ねて「頼りになる男」と言わざるを得ない。
センバツの舞台ではどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。チームを救ってきたチャンスに強い「満塁男」のバットから、目が離せない。