⑩峯村の笑顔は周囲に安心感を与えた【写真:月刊バレーボール】(adsbygoogle=window.adsbygoogl…

⑩峯村の笑顔は周囲に安心感を与えた【写真:月刊バレーボール】

 

(adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({});

 

明るい笑顔がトレードマーク

 

 2025年度第16回全国総合リーグ優勝大会。かつては地域リーグと呼ばれ、多くのチームにとって登竜門となってきた、Vリーグの下部に当たるカテゴリーのセミファイナルラウンドが始まっている。女子東京大会が行われた2026年の1月17日と18日、会場の三菱UFJ銀行池尻クラブ体育館(東京)には精鋭5チームが集結。その中には、今大会をもって「2度目の引退」を決意している選手がいた。

 

 クラブチームの「GOLDSTARS八王子」で存在感を発揮していたその人は、かつて裾花中(長野)時代にJOC杯を制し、九州文化学園高(長崎)でも全国優勝、アウトサイドヒッターとして東レとNECでプレーし、日本代表も経験している178cmの峯村沙紀である。17日はリベロ、18日はセッターとしてコートに立ち、堅実なプレーと明るい笑顔で輝きを放った。

 

 善戦むなしく2日間を通して勝ち星は得られなかったが、峯村はすっきりした表情だった。

「やはり試合はいつでも緊張しますね。でもセッター、最後は楽しかったです。何も考えずに感覚で上げていました。今日でほんとうに終わりです」

 

 チームには昨年5月に加入した。エージェントとして弟の峯村雄大(F鹿児島)とつながりのあった加藤敦志監督からオファーを受け、「選手兼アドバイザーのような感じで」という話を聞いて練習へ参加するようになった。ヒザに古傷を抱えていることもあり、スパイカーとしてのプレーは控えるようにしていたが、一生懸命な周りの選手たちに刺激を受けて、彼女なりに“できること”へと取り組んできた。

 

 そこで未経験のリベロとセッターにも挑戦。加藤監督が「このレベルで彼女が出てくると、存在感があってひと言ひと言が重い。チームにとっても影響は大きい」と話したとおり、選手たちは実績豊富でおおらかな雰囲気をつくり出す峯村の言葉に耳を傾けていた。

 

 

セッターとして出場し、慣れないなかでも攻撃を演出【写真:月刊バレーボール】

 

(adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({});

 

コロナ禍の2020年に一度は引退

 

 最初に峯村が現役を引退したのはコロナ禍に見舞われた2019-20シーズン終了時。当時は5月の黒鷲旗でシーズンを締めくくり、引退選手たちは最後の舞台として花道を飾るのが恒例だった。そのシーズン限りでの引退を決めていた峯村は当初、黒鷲旗の中止が決まったときは「気持ちを整理するのに1週間くらいかかりました」と振り返る。しかしNECは紅白戦の実施を提案、YouTube配信で映像も残してくれるという一戦を引退試合と決めたことで、峯村はすっきりとコートに別れを告げられたという。

 

 その後もバレーボールから完全に離れたわけではなかったにせよ、現役に未練はなかったと峯村。引退後は男子ラグビーチームであるNECグリーンロケッツでスタッフを2年、その後はNECのスポーツビジネス統括部で、チームからは少し離れた運営側の業務に携わってきた。2023年に退職し、金融畑へ転職。24年秋に結婚したあと、東京都八王子市に居を構えた彼女がGOLDSTARS八王子で復帰したのは、さまざまな縁の巡り合わせだった。

 

 NECで携わったスポーツ関連の業務は充実しており、楽しく仕事をしていた一方で、峯村には「自立した女性でありたい」という思いがあった。そのためには「一度スポーツから離れて、スポーツ以外の業種でキャリアを積んだほうが、幅が広がるのでは」という考えに至って、転職に踏み切る。現在は外資系金融機関でマネジャーを務めている。

 

 

コート外からはメンバーにアドバイスを送った【写真:月刊バレーボール】

 

(adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({});

 

信じる道を切り開いて

 

「お金に関することを勉強したいと思った」と振り返る峯村は、将来的に「アスリートのセカンドキャリアの道をつくりたいんです」とビジョンを語る。昨年12月には東京で開催された女子アスリートの交流会で「女子アスリートのライフプランニング」について発表する講師として登壇するなど、選んだ道で活躍の場を広げながら、さらにさまざまな活動を頭に描いている。

 

 全国総合リーグ優勝大会のシーズンはまだ続くのだが、峯村は公私ともに慌ただしさを増す日々を鑑み、周囲の理解を得て、GOLDSTARS八王子での現役生活に区切りをつけることを決断した。バレーボールを含め、真剣にスポーツへと取り組むアスリートたちの力になる道を模索しつつ、また新しい一歩を踏み出していく。

 

 

加藤敦志監督(手前)と峯村【写真:月刊バレーボール】

 

(adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({});

 

<全国総合リーグ優勝大会>

セミファイナルラウンドの男子東部秋田大会、女子東京大会は終了。今後は以下の日程で開催

1月31日(土)、2月1日(日)男子東部:東京大会、女子:山梨大会

2月14日(土)、15日(日) 男子西部:熊本大会

2月21日(土)、22日(日) 男子東部:埼玉大会、男子西部:愛知大会、女子:愛媛大会

 

■SVリーグ女子 姫路が埼玉上尾に連勝 AstemoがNEC川崎とのフルセットを制して連敗ストップ

■皇后杯 JVA全日本選手権大会 大阪MVがフルセットの接戦を制して5年ぶり2回目の優勝

■天皇杯 JVA全日本選手権大会 WD名古屋が全試合失セット0の完全優勝 4年ぶり3回目の栄冠

■兵庫Delfinoが新たなU15チームを創設 兵庫県西宮市で活動をスタート

■活躍できる場を追い求めて 峯村雄大