今季はWRCフル参戦に挑むTGR WRCチャレンジプログラム2期生の山本雄紀(トヨタGRヤリス・ラリー2)は、初戦となっ…

今季はWRCフル参戦に挑むTGR WRCチャレンジプログラム2期生の山本雄紀(トヨタGRヤリス・ラリー2)は、初戦となった開幕戦ラリーモンテカルロに参戦。WRC2選手権のポイント対象にはノミネートせず、SS14ではラリー2勢6番手につけていたが、SS15でマシンにダメージを負い、リタイアとなったが、トリッキーなラリーでの昨年からの成長に手応えを感じたようだ。



土曜日午前のセクションを終えて
──スタックした状況を聞かせてください。
最初のステージは真っ白の雪のステージで、スノーバンクがあるので、レッキの時よりもコーナーが若干きつくなっているのをちょっと楽観的にいってしまったところでコースオフして、復帰に5分以上かかってしまいました。その後は前を走っていたクルマに追いついてしまいました。

──観客に助けてもらったのですか?
はい、助けてくれました。それでも5分か6分かかってしまいました。

──完全にスタックしていた感じだったのでしょうか?
いや、崖ではないですが、クルマだけで上っていこうとするとズルズルと下がっていってしまう感じでした。スペクテイターの手を借りても最後の部分を乗り越えるのがちょっと大変でした。ダメージはゼロです。

──午後はどのように臨みますか?
たぶん、雪はちょっと融けていると思いますが、フィーリングは良くなってきているので、いろいろ試しながら続けていきたいと思います。



TOYOTA



ラリーを終えて
──SS15はどのような状況でストップしてしまったのですか?
チュリニ峠の頂上を越えて下り区間に入って、かなり進んだあたりで、ずっと雪深いところだった感じから一瞬、融け始める区間に入ったところでした。少しだけ舗装の色が見えて、真っ白なところからそういうところに切り替わるポイントで、ちょっとグリップがあるかなと読んだんですけど、微妙にブラックアイスの状態で。ブレーキングした瞬間にエンジンがストールしたので、流れている間にエンジンをかけ直してクラッチを繋いで、と色々やったんですが、最終的には止まり切れるほどスピードが落ちていなくて、右側の壁にリヤから当たった感じでサスペンションにダメージを負いました。

──もう走れない状況だったのでしょうか?
マシンは、持っているパーツで直すには厳しい状況でした。

──厳しいコンディションのラリーでしたが、ポジティブなことは何かありますか?
間違いなく、トライしていったことだと思います。難しいコンディションのなかで、もちろん色々なことが起きたのですが、去年はただただ生き延びたり、それでもミスをしたり、でした。今年は、まずは賢いアプローチというか、最初は無理せずに入っていって、ちょっとずつ行けるなと思ったところからペースを上げ始めたらちゃんとペースが出てきましたし、その上で起こったミスというのは、分析しがいがあるというか得られることが大きいミスなので、トライして実際に改善が見られた点、トリッキーなコンディションの中で成長を見ることができたのはとても大きかったです。

──具体的にはどういうことをトライしたのですか?
トリッキーなコンディションの時、簡単なのは抑えて生き延びることですが、本当に危ない場所はみんなが抑えていて、そこから抜けた時にプッシュするということですね。その路面状況を自分で見て「さっきのコーナーよりグリップがある」って見えた瞬間に切り替えてスピードを上げて進入しないといけないですし、そのようなセクションが続いた後にまたアイスが見えたり、スラッシュ(みぞれ雪)が見えたりとなったら、またそこで急激に落とさなくてはいけません。行けるときに行って、その後、もう一回自分を抑えて、という切り替え、メリハリですね。全部を抑えてダラダラいくのではなく、というところをトライできたと思います。

──今回、初めてプリントスポーツと組んだわけですが、ラリーを通じて何か進展はありましたか?
初めて組むイベントだったので、チグハグなところも出てきてはいたのですが、それは出てきてよかった部分なので、コミュニケーションを取っていけば次回はもっとスムーズに準備が進むと思います。次回からは僕ひとりではなくほかにもマシンがいるのですが、チーム全体としてはテストを一緒にやっているだけでは見えてこない部分もありますし、これくらいトリッキーなラリーのなかで実戦を一緒に経験できたということは良かったと思います。

──スウェーデンに向けての意気込みを聞かせてください
スウェーデンでもWRC2のポイントは獲らないのですが、自分たちが慣れているようなハイスピードの道が多いですし、モンテでの悔しさもあるので、スウェーデンはプッシュしていきたいと思っています。

(Keiko Ito)