相撲部屋で作られる料理を総称して「ちゃんこ」と呼ぶ。今回は西岩部屋で「ネギたらこ」と「ブリごま」を紹介する。ご飯に合い…
相撲部屋で作られる料理を総称して「ちゃんこ」と呼ぶ。今回は西岩部屋で「ネギたらこ」と「ブリごま」を紹介する。ご飯に合い、栄養価も抜群。師匠の西岩親方(元関脇・若の里)が部屋伝統の味を教えてくれた。
まずは「ネギたらこ」。20腹のたらこが姿を現すとちゃんこ場が華やいだ。薄皮に切れ込みを入れて、中身を出してボウルに入れる。みじん切りした長ネギ2本、ごまを1袋をふりかけ、ごま油を加えて完成。間違いなくご飯が進む一品だ。
「ブリごま」は約1キロのブリを豪快にぶつ切りにする。「刺し身のように切るのではなく、大きく切るのがポイント」と西岩親方。序二段・幹希の里が生姜(しょうが)を素手で力強く握ってしぼり汁をかける。同親方は「(刺し身と相性の良い)九州の甘口しょうゆを使う。その後にごまをかける」とこだわりを明かした。
青森出身の西岩親方は中学を卒業した92年、元横綱・隆の里が師匠を務めた鳴戸部屋に入門した。引退して6年が経過しても師匠が白まわし姿で稽古をつけてくれ、ちゃんこ場でも細かく指導を受けたという。「(自分が部屋の)師匠になってから、下積みの経験が生きていると感じている」としみじみ語る。
毎日のちゃんこメニューは西岩親方が考える。「大変だけど、力士は体が資本」。丸テーブルを床に置いて力士らが食べる形式も当時の鳴戸部屋を継承したもの。「ちゃんこ料理屋さんより、相撲部屋で食べるちゃんこがおいしいと言われるのは昭和のにおいが残る雰囲気があるから。伝統を受け継いでいきたい」。稽古も、ちゃんこも妥協を許さなかった師の教えを守る覚悟がにじんだ。(山田 豊)
◆ネギたらこ(5人前)
▽材料 たらこ3腹、ネギ10センチ、ごま、ごま油
▽作り方 〈1〉たらこを包丁で皮から全て出す〈2〉みじん切りにしたネギを入れ、ごまを大さじ2杯をかける〈3〉ごま油を適量かける。
◆ブリごま(同)
▽材料 ブリ、大葉、しょうが、みりん、ごま、しょうゆ(甘口)
▽作り方 〈1〉ブリの刺し身を大きめにブツ切りにする〈2〉細かく切った大葉をのせ、生姜のしぼり汁をかける〈3〉しょうゆとみりんをかけて混ぜる〈4〉ごまをたっぷりかける。