FAで西武に入団した桑原将志外野手(32)が25日、千葉・館山市での自主トレを打ち上げた。古巣DeNAの後輩たちと過ごし…
FAで西武に入団した桑原将志外野手(32)が25日、千葉・館山市での自主トレを打ち上げた。古巣DeNAの後輩たちと過ごした充実の17日間。しばしの別れを告げ、いよいよ新天地に羽ばたく。ガッツマンと愛される男はなぜ西武移籍を選んだのか。どんな心境で飛び込んでいくのか。合宿最終日に潜入した。【金子真仁、小早川宗一郎】
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桑原は「オーラス」と予告した。17日間の館山生活を締めくくる、フリー打撃でのラストひと振り。会心の一撃が左翼防球ネットの最上段に当たる。「ありがとうございました!」。房総半島最南端までやって来たDeNAファン、西武ファン、約40人の拍手が耳に心地よかった。
「気持ちが洗われるというか、またここに戻ってきて1年スタートするって喜びもありますし。ゆかりはないですけど、本当に大切にしている場所なので」
14年目の館山は例年とちょっと心境が違う。「1日1日、彼らと練習するというのをかみしめながら毎日頑張りました」。優しい目でDeNA勝又、小針を見つめる。「寂しいっすよ。寂しいっすけど、やっぱ」とこぼして続ける。「僕も頑張って彼らの刺激になるような活躍を」と誓う。
DeNAひと筋の現役も描いた。「当然、迷いました」と回想する。それでもFA権行使と西武移籍を決断した。「こんなに僕のことを見てくれてたんだって驚きもありますし、それ以上に広池さんの熱い言葉が僕には心刺さりました」。広池さんとは、交渉で相対した西武広池浩司球団本部長(52)のことだ。
ガッツマンとして愛されてきた。その熱い男は、交渉相手のどこに熱さを感じるのだろうか。
「目ぇ、見たら分かります。人の話している姿、表情。目を見て。言葉も大事かもしれないですけど、結局交渉とか話すことって、圧とかが人の心を動かすと思うし、そういう心と心で話せることが大事だと思います」
西武へ行く。高校卒業以来の新天地になる。不安は「めちゃめちゃ大きいっす」と吐露する。それでも。
「ルーキーのような気持ちというか、ちょっと浮ついた気持ちでも」
「もちろん緊張感もワクワク感もあります」
「おそるおそる、探り探りになる部分もあるかもしれないですけど」
自身の心情表現にも“あそび”を持たせながら「その中で自分色を出していければいいかな。環境変わっても自分の色を出せるかは一番大事だと思うので」と芯と信念は貫く。
「僕が接する人に僕の心をしっかり伝えないと、相手も応えてくれないと思うので。言葉だけじゃなく気持ちのコミュニケーションをとりたい。それは僕が心がけてることなので、そこは変わらずに」
桑原将志は、桑原将志のままで獅子になる。
◆桑原将志(くわはら・まさゆき)1993年(平5)7月21日、大阪府生まれ。福知山成美から11年ドラフト4位で横浜入団。16年からレギュラーに定着し、17年全試合出場。18年7月20日阪神戦でサイクル安打。24年日本シリーズでは5試合連続打点を記録して日本一に貢献し、シリーズMVP。ゴールデングラブ賞2度(17、23年)。24年プレミア12日本代表。今季推定年俸1億2000万円。174センチ、80キロ。右投げ右打ち。