「大阪国際女子マラソン」(25日、ヤンマースタジアム長居発着) 昨年の世界選手権1万メートル代表の矢田みくに(26)=…

 「大阪国際女子マラソン」(25日、ヤンマースタジアム長居発着)

 昨年の世界選手権1万メートル代表の矢田みくに(26)=エディオン=が初マラソン日本最高となる2時間19分57秒で日本人トップの4位に入り、来秋開催予定の2028年ロサンゼルス五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。4度目の優勝を狙った松田瑞生(30)=ダイハツ=は2時間26分16秒の7位でMGCの権利を手にした。パリ五輪8位のステラ・チェサン(ウガンダ)が2時間19分31秒で優勝した。

 あれよあれよの快走が、初マラソン日本記録の歴史をつくってしまった。ペースメーカーがつく第1集団で走るか、第2集団にするか直前まで迷っていたという矢田。失うもののない初マラソンだ。「どうせなら」と、トップグループを選んだ。ついていけなくても「タレ散らかしたら『ダサいやつ』と思ってくれたらいいし」と、どこまでもリラックスして腕を振った。

 昨年の世界選手権1万メートルに出場して20位に終わった。「強くもないのに、強さを偽ってた」自分に気づき「世界のトップを見て、自分の中での“当たり前”を取っ払う必要を感じた」と、リミッターの解除をテーマにマラソン挑戦を決めた。

 これまでの初マラソン日本最高は17年に安藤友香がマークした2時間21分36秒。その安藤と練習を共にした際の助言も生かした。

 「上りや下りで(走り方をアドバイスしてくれた)安藤さんが前にいると思って」その背中を追いかけるイメージが、未知の距離でもしっかりと足を動かせる力となった。

 「残り3キロで計算したら『20分を切れるかな』と」と気づいた。大会2連覇中のエデサらエチオピア勢2人と最後までデッドヒートを展開し、自身のマラソン適性も確認できた。トラックの第一人者はロサンゼルスへ向け「マラソンで挑戦したい」と大きく、力強く舵を切った。

 ◇矢田みくに(やだ・みくに)1999年10月29日、熊本市出身。ルーテル学院高を経て2018年、デンソー入社。22年、エディオンに移籍。昨年のアジア大会1万メートル3位、同種目で世界選手権東京大会出場(20位)。