「大相撲初場所・千秋楽」(25日、両国国技館) 新大関安青錦が白鵬以来20年ぶりの新大関優勝、双葉山以来89年ぶりとな…

 「大相撲初場所・千秋楽」(25日、両国国技館)

 新大関安青錦が白鵬以来20年ぶりの新大関優勝、双葉山以来89年ぶりとなる新関脇、新大関連続優勝を果たした。12勝3敗で熱海富士と並び、優勝決定戦を首投げで制し、2場所連続2度目の賜杯を抱いた。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)では綱とりに挑む。欧州初の横綱誕生となるか、期待が高まる。

 激闘を制した。安青錦は唇を結び、力強くうなずいた。「信じられないですね。新大関の責任感を持って、結果を出せて良かった」。06年夏場所の白鵬以来20年ぶりの新大関優勝、新関脇からの連覇は1937年春場所の双葉山以来89年ぶりの快挙だ。「プレッシャーは当たり前だと思う。注目されてありがたいことです」と胸を張った。

 本割で琴桜を力のこもった相撲で寄り切ると、気持ちを整え、決定戦へと向かった。前半の取組だった熱海富士よりも、体力面では不利だった。決定戦は真っすぐ当たり、突き放されるも左を差して頭を付けた。約55キロ重い相手に体を起こされ、土俵際に寄られた。胸を合わされようとした瞬間、首投げで逆転。「危なかったが、体が動いてくれた」と語った。

 昨年九州場所は横綱豊昇龍との決定戦。「前と一緒と言えばウソになる。横綱なので気楽にいけた。大関として少し緊張していた」。前相撲から15場所目。2年半で番付の重みを語る責任感を身につけた。

 昨年末は新大関として多忙な日々。場所に不安を残した。「一番緊張した初日に勝てて、緊張がなくなった」。場所終盤は食欲が減り、14日目の夜は眠れなかったが「あと1日だから関係ない」と乗り切った。「きょうはぐっすり眠れる。仕事が終わったので」と語った。

 師匠の安治川親方(元関脇安美錦)からの「いつも通り。自信を持っていけ」という言葉に救われた初場所。12日目からは群青色から師匠が現役試合に使った黒色の締め込みで奮闘。「着けるか、と言われたので、着けないともったいない。その締め込みで優勝できてうれしい」と声を弾ませた。

 22年4月の来日前から相撲への造詣が深かった安青錦。中日の天覧相撲では霧島に惨敗。「今までと雰囲気が違いました。いいところを見せられなくて残念ですが、優勝できたのはうれしい」と語った。日本文化へ敬意を示すまでになった。

 “相撲の神様”と称された双葉山以来の快挙には「自分では足元にもいかない」と謙遜。双葉山は翌場所も優勝し、横綱に昇進している。綱とり場所へ「今場所に負けないような成績を残したい」とキッパリ。琴欧洲、把瑠都が達成できなかった欧州初の最高位に向けた戦いが始まる。