パドレスのダルビッシュ有投手(39)が、現役を引退する意向を固めたと、「サンディエゴ・ユニオントリビューン」紙のケビン・…

パドレスのダルビッシュ有投手(39)が、現役を引退する意向を固めたと、「サンディエゴ・ユニオントリビューン」紙のケビン・エーシー記者が24日(日本時間25日)、伝えた。ダルビッシュは自信のXで「自分の引退の報道が出ているので簡単に説明します。パドレスとは昨年から契約破棄する方向で話をしていますが引退はまだ決めていません」などと記した。

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【記者の目】突然、降って湧いたかのような引退騒動にも、ダルビッシュは冷静に対応し、SNSを通して現状についてメッセージを残した。その姿勢には、ダルビッシュの生きざま、品性が含まれていた。昨季終了後、右肘手術を受けた際、ダルビッシュはリハビリに専念する意思をのぞかせつつ「将来的にまた投げるということは、今のところ考えていない」と不確定要素があることをうかがわせていた。

現時点で、事の経緯は定かではない。28年まで残る高額契約の破棄を含め、自ら見直しを申し出たとすれば、契約社会が優先されるビジネスライクな米国では異例のこと。そのために“引退”と報道された可能性はある。ただ、24年途中にも、家庭の事情で意図的に制限リスト入りした際、負傷者リスト入りすれば保証される給与の一部を受け取らなかったことがある。球団への配慮、謙虚な姿勢を崩さないダルビッシュならば、やりかねないことだ。

昨オフの手術によって、今季中の復帰は絶望。チームの戦力にはなれない。23年オフ、球団愛にあふれた前オーナーが他界し、経営基盤が揺らぐパ軍は、資金的にも大型補強を控えざるを得ない状況に追い込まれ、今オフも、幾多の有力選手争奪戦で後手に回った。少なくとも今季は戦力になれないダルビッシュが、高額年俸を受け取ることに、ためらいを覚えていることは想像に難くない。

マウンドに復帰し、ド軍大谷をはじめ、宿敵を倒す力を取り戻せればいい。だが、投球を再開できたとしても、年齢的にもメジャーの最高レベルで戦える保証はない。だが、昨季終了後、ダルビッシュは言った。「まだ、伸びしろはあると思います」。今回の「引退騒動」は、その存在感だけでなく、あらためてダルビッシュの可能性を示したように思えてならない。【MLB担当=四竈衛】