WRC開幕戦ラリーモンテカルロ(ターマック、アイス、スノー)は1月24日、SS10〜SS13を走行。5台のトヨタGRヤリ…
WRC開幕戦ラリーモンテカルロ(ターマック、アイス、スノー)は1月24日、SS10〜SS13を走行。5台のトヨタGRヤリス・ラリー1を走らせるトヨタは、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソンが1分近くのアドバンテージを握って、自身2度目のWRC優勝が待つ最終日を迎える。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデも2番手、3番手をキープし、トヨタは開幕戦からトップ3独占の可能性が濃厚になってきた。勝田貴元/アーロン・ジョンストンはマシンのフィーリングが改善したことで総合9番手に浮上してきたが、TGR-WRT2のサミ・パヤリ/マルコ・サルミネンはSS12でラリーリタイアを決めている。
(以下、チームリリース)
WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ3
ソルベルグが2本のベストタイムで首位を堅守
TGR-WRTは1-2-3体制で明日の最終日に臨む

TGR WRT / McKlein
1月24日(土)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技3日目デイ3が、フランス南部ギャップのサービスパークを起点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(GR YARIS Rally1 99号車)が首位を、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位を、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)が総合3位を守りました。また、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合9位にポジションアップ。TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、コースオフによりリタイアとなりました。
ラリー・モンテカルロのデイ3は、ギャップの南側エリアで3本の山岳ステージを走行した後、モナコで市街地ステージを1本走行。4本のステージの合計距離は77.61kmでした。ギャップ周辺の山岳地帯は金曜日の夜から雪が降り始め、今大会最長となる29.93kmのオープニングステージ、SS10は非常に厳しいコンディションになりました。そしてこのSS10ではオジエが、2番手タイムのエバンスに3.5秒差をつけるベストタイムを記録。総合2位エバンスと総合3位オジエの差は、3秒に縮まりました。一方、初日からラリーをリードし続けているソルベルグは、4番手タイムながら首位をキープ。続くSS11ではベストタイムを記録しました。さらに、SS12でもコースオフを喫しながらも2番手タイムのエバンスを1.9秒上回るベストタイムをマーク。総合2位エバンスとの差を1分4.7秒、総合3位オジエとの差を1分31.3秒としました。

TGR WRT / McKlein
その後、選手たちはリモートサービスを経て、モナコに移動。モナコ・グランプリの市街地サーキットのうち、メインストレートとハーバーのセクションを繋げた約1.3kmのコースを2周する「モナコ・サーキット」は、日没後の夕方6時35分にスタートしました。WRCで使用されるのは2008年以来となるこの市街地ステージは、強い雨によりウェットコンディションとなり、ソルベルグは11番手タイムで走破。総合2位のエバンスに59.3秒、総合3位のオジエに1分25.3秒のリードを築いてデイ3を締めくくりました。

TGR WRT / McKlein
一方、デイ2でパワーステアリング・システムにダメージを負って大きく遅れ、総合12位まで後退していた勝田は、SS10で3番手タイムを記録。SS13モナコ・サーキットでは2番手タイムを刻むなど速さを示し、総合9位まで順位を挽回してデイ3を終えました。また、デイ1でのデイリタイアを経てデイ2で再出走したパヤリは、多くのドライバーがコースオフを喫したSS12の雪道で、コーナリングラインが脹らんで木に当たり、走行を続けることができなくなりました。その後クルマの損傷を調査したところ、制限時間内での修理が不可能であることが判明し、チームはラリーからの完全リタイアを決断しました。

TGR WRT / McKlein

TGR WRT / McKlein
今シーズン、GR Yaris Rally2でWRC全戦に初めて出場する、TGR WRCチャレンジプログラムのドライバー山本雄紀は、SS10でコーナリングラインが脹らみ、深い雪にはまり5分以上を失いました。しかし、そのSS10の再走ステージであるSS12と、SS13モナコ・サーキットではクラス7番手のタイムを記録。前日よりも3つ順位を上げ、Rally2クラス6位でデイ3を終えました。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
困難な一日をこのような総合順位で終えることができて、とても嬉しく思います。私たちのクルマは非常に調子が良く、タイヤ選択も正解でした。オリバーは驚異的なパフォーマンスで引き続きラリーをリードしています。SS12でコースアウトした際は一瞬ヒヤッとしましたが、幸いにも大きなダメージなくコースに復帰することができました。まだ一日残っていますが、上位3名が無事フィニッシュラインに到達し、素晴らしい結果を残すことを願っています。モナコでは天気があまり良くなかったにもかかわらず、多くのファンの前でスーパーSSが行なわれたのは素晴らしいことでした。そして、スペシャルゲストを助手席に乗せてそのステージを走り、自分の運転で興奮させることができたのも最高でした。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
今日もまた非常に厳しい一日でした。今朝の最初のステージは、コース全体がかなり凍結しており、グリップが終始非常に低い状態でした。そして、2本目のステージはとても不安定なコンディションでした。午後になると所々で氷が溶け出してシャーベット状になり、クルマのコントロールが難しくなりました。また、モナコのスーパーSSも激しい雨によって本来よりも難しくなっていたので、無事に走りきれて良かったです。明日はさらに厳しいコンディションになりそうなので、戦いは最後の最後まで続くでしょう。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
このラリーに出場している誰もがそうであったように、今日もまたチャレンジングな一日でした。今朝は雪が大量に降り、午後は湿った雪になったため、私からすると運転不能に近い状態でした。そして今晩はモナコで大雨に見舞われました。それでも表彰台圏内の順位で一日を終え、現時点でチームが表彰台を独占する状態にあることに満足しています。明日はこの結果を確実なものにするために、全力を尽くします。
オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)

TGR WRT / McKlein
今日もまた素晴らしい一日でした。あらゆるアクションとコンディションが再び揃っていたと思います。とにかく生き残ることに集中していましたが、SS12でシャーベット状の路面に踏み入れて側溝に落ちてしまいました。何とかコースに復帰することができましたが、どうやって脱出し、ステージ優勝することができたのか自分でも分かりません。しかし、時には運も必要です。スーパーSSは最高でしたが、雨が強く降っていたのでペースを落としました。それでも約1分のリードを保つことができているのは信じられないことですが、ラリーはまだ一日残っていますし、明日も厳しい一日になるでしょう。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
今日はさらに厳しいコンディションでしたが、クルマのフィーリングは格段に良くなりました。午前中は路面が凍結していて、午後は溶けてシャーベット状になりました。そして、モナコでのスーパーSSは大雨に見舞われました。簡単ではありませんでしたが、非常に多くの観客の皆さんが見守る中で、このステージを走ることができたのは本当に素晴らしいことでした。あと一日、ベストを尽くして順位を挽回することが自分たちの目標です。
サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
自分たちが望んでいたようなシーズンのスタートにはなりませんでした。初日から既に困難な状況に陥り、その後は将来に向けて可能な限りの経験を積むことに専念していました。しかし、残念ながらSS10でミスを犯し、雪壁に当たってしまいました。コンディションはトリッキーで、何も問題なくそのステージをクリアできたドライバーは多くありませんでしたが、チームとファンの皆さんには申し訳なく思います。今は改善すべき点に集中し、前向きな姿勢を保つことが必要です。そうすれば、スウェーデンではより良い結果を出せると確信しています。
ラリー・モンテカルロ デイ3の結果
1 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) 3h16m34.1s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +59.3s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m25.3s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +6m02.9s
5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +7m23.0s
6 ジョン・アームストロング/シェーン・バーン (フォード Puma Rally1) +10m03.9s
7 レオ・ロッセル/ギヨーム・メルコレ (シトロエン C3 Rally2) +10m57.7s
8 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +11m29.3s
9 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +11m36.9s
10 ロベルト・ダプラ/ルカ・ググリエルメッティ (シュコダ Fabia RS Rally2) +12m25.6s
R サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1)
(現地時間1月24日21時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
明日のステージ情報
ラリー最終日となる1月25日(日)のデイ4は、モナコを起点にフランスの山岳地帯で2本のステージを、ミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。そのうちSS15/17は有名なチュリニ峠のコーナーを含むステージであり、最終のSS17はボーナスポイントの獲得が可能な「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は71.90km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は250.34kmが予定されています。