今週の土曜日は、小倉競馬場で小倉牝馬ステークス(GIII・芝2000m)が行われます。 小倉牝馬Sは昨年に創設された…

 今週の土曜日は、小倉競馬場で小倉牝馬ステークス(GIII・芝2000m)が行われます。

 小倉牝馬Sは昨年に創設されたばかりで、過去のデータはその1回しかありません。そこで、今回は19年以降の小倉芝2000mで開催された重賞(計9レース)を対象に傾向を探っていきたいと思います。

 データ対象の9レースを見ると、現在の日本競馬で主流とも言えるサンデーサイレンス系の種牡馬が苦戦しています。特に父ディープインパクト系はその傾向が強く出ています。

 データ対象の9レースでは、父ディープインパクト系は33頭が出走し2着2回3着2回と勝ち馬が出ていません。そして、馬券に絡んだのはすべてディープインパクト産駒。ディープインパクトを父に持つ種牡馬からは好走馬が出ていません。

 ディープインパクト系の種牡馬の産駒が苦戦しているのは、瞬発力に優れたタイプが多いことが要因として考えられます。データ対象の9レースは小回りの小倉芝2000mが舞台。直線での瞬発力よりも、道中での立ち回りの巧さや持続性のある脚が強みとなります。よって、サンデーサイレンス系の中でも、瞬発力に秀でたタイプが多く出るディープインパクト系は条件が合わないことから苦戦しているのではないでしょうか。

 ちなみに、父サンデーサイレンス系で好走が目立つのは、ゴールドシップやオルフェーヴルを含むステイゴールド系やハーツクライ系など、どちらかと言えばスタミナ寄りの種牡馬が活躍していることは覚えておきたいところです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
父サンデーサイレンス系で母父ミスプロ系の馬
[0-0-0-19]複勝率0%
該当馬:クリノメイ、ココナッツブラウン、レディーヴァリュー
(過去の該当馬:25年小倉牝馬Sクイーンズウォーク1番人気6着、21年小倉記念ファルコニア1番人気6着、20年愛知杯センテリュオ1番人気5着)

※特に言及のない限り、データは19年以降の小倉芝2000mで開催された重賞(計9レース)を対象にしています。

 上位人気が予想されるココナッツブラウンが該当しました。

 先述したように苦戦傾向が強いサンデーサイレンス系ですが、特に母父がミスプロ系の馬には好走例がありません。ミスプロ系はサンデーサイレンス系と同じく日本の主流血統と言えるキングカメハメハ系が属している系統です。父サンデーサイレンス系で母父ミスプロ系の馬は主流血統で固められていることから、非主流の血統の良さが生きる小倉芝2000mでは適性面で見劣ってしまうため苦戦しているのでしょう。

 該当馬に挙げたココナッツブラウンの父はサンデーサイレンス系のキタサンブラック、母父はミスプロ系のキングカメハメハでどちらも日本ダービー馬を輩出している種牡馬となっています。血統面を見ると非主流の適性が生きる小倉芝2000mは向かない印象を受けます。

 また、今回は出走中2番目に重い55.5キロでの出走になるのもプラスとは言えません。さらに今年で6歳になる馬ですので、急激な成長というのも期待薄。重賞では2度の2着はありますが、勝ち切れていないのも事実です。

 過去の傾向やハンデ、年齢などを考えると、人気で買うほどの馬のようには思えません。今回は力を出し切れない可能性も十分にありそうですし、ここは思い切って本馬の評価を下げることも一考したいところです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。