NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第5節(リーグ…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第5節(リーグ戦)カンファレンスA
2026年1月17日(土)12:00 ニッパツ三ツ沢球技場 (神奈川県)
横浜キヤノンイーグルス 21-50 埼玉パナソニックワイルドナイツ
言葉は少なく、信頼は厚く。背番号5の存在感

プレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞した埼玉パナソニックワイルドナイツのジャック・コーネルセン選手
全勝チームの貫禄勝ちだった。前半20分までの3トライで主導権を掌握した埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)は、横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)の猛反撃に一時は7点差まで詰め寄られたが、後半も効果的に加点。最終的には21対50の大差で開幕5連勝を飾った。
試合の立ち上がり、開幕から勝利がない横浜Eは一気呵成にアタックのフェーズを重ねた。それでも、埼玉WKの牙城は決して崩れなかった。チームとして、相手のアタックをことごとくはね返す中、ロックで先発したジャック・コーネルセンは、ディフェンス主導のチームらしい“粘守”に自信をもっていた。
「ディフェンスは自分たちの強みですから。横浜Eさんには良いランナーもいますし、アタックで確実にプレッシャーを掛けてくると想定している中で、どうやって体を張っていくかという話をチーム内でもしていました。事前に話し合ってきたことが、とてもうまく表現できた一日になりました」
立ち上がりの難局をはね返した埼玉WKは、前半5分にコーネルセンがファーストトライで先手を取ると、コーネルセンは20分にもチーム3トライ目を奪取。「準備期間に時間を掛けて取り組んできた」というラインアウトでは、ジャンパーやリフターとしても安定した力を発揮し、セットピースでの優位性の創出にも貢献した。
フル出場で開幕5連勝の瞬間をグラウンド上で迎えたコーネルセンの活躍を周囲は放っておかず、背番号5はプレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞。「2トライをしたからもらえただけでは」と本人は謙虚な姿勢を崩さなかったが、キャプテンの坂手淳史は違った。
「とても一貫性がありますし、僕自身も頼りにしている選手です。またジャックがやってきたことはチームの全員が認めています。決して口数は多くないですが、何かを発信すれば、みんなが耳を傾けて、その内容を実践しようとしています。プレー面のクオリティーと素晴らしいメンタリティーを兼ね備えた選手です」
ラインアウトの“コーラー”としても、坂手キャプテンが全幅の信頼を置くコーネルセン。開幕5連勝の立役者は、「表彰されることよりも、チームの勝利が大事」と胸を張った。
(郡司聡)
横浜キヤノンイーグルス

横浜キヤノンイーグルスのレオン・マクドナルド ヘッドコーチ(右)、ジェシー・クリエル キャプテン
横浜キヤノンイーグルス
レオン・マクドナルド ヘッドコーチ
「埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)という強いチームに対して、われわれも強いチームであることを証明しようとチャレンジした試合です。相手にトライを重ねられる中で挽回し、点差を詰めることができました。ただスクラムやラインアウトでうまくいかないシーンがあったことは今後の改善点です」
──これまでの試合はセットピースが安定していましたが、今節は不安定に映りました。準備期間の中で何か問題点が出たのでしょうか。
「われわれのフォワード陣もセットピースに自信をもっていましたし、長い時間、トレーニングを積んできましたが、相手のセットピースの強さに苦しめられた部分はありました。後半からは、新加入のリアム・コルトマンがリーグワンデビューした中でスクラムを安定させてくれました。ただ場面によって、スクラムやラインアウトが成功しなかったのは、修正しなければならないポイントです」
横浜キヤノンイーグルス
ジェシー・クリエル キャプテン
「埼玉WKさんを相手に、長い時間プレッシャーを掛けることができました。ただベーシックなスキルの部分でうまくいかない点があったことで、結果的に自分たちを苦しめることになりました。この1週間はとても良いトレーニングができました。結果は出せませんでしたが、勝つためのマインドセットを整えることができたチームメートを誇りに思います。ただやはりベーシックなスキルの部分を改善していきたいです」
──先行されて押し込まれる展開から、一時7点差まで詰め寄りました。立て直せたのは、グラウンド上でどんな修正があったからなのでしょうか。
「良いゲームプランが奏功する形で反撃できました。週のはじめにコーチングスタッフが良いゲームプランを組み立ててくれた中で、そのプランを遂行できたときはトライにつながりました。80分間、プランを遂行し続けないといけませんが、現状はそれができていません」
──試合後のファンからの声援を、どんな心境で聞いていましたか。
「ファンの方々にとってはタフな結果になっていますが、みなさんのサポートは感じています。頑張らないといけないという気持ちが芽生えています。ファンのみなさんにとって、誇りに思ってもらえるようなチームになるためには、もっともっと頑張らなければなりません」
埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツの金沢篤ヘッドコーチ(右)、坂手淳史キャプテン
埼玉パナソニックワイルドナイツ
金沢篤ヘッドコーチ
「最近のリーグワンは競争力が高まっていることに伴って、毎試合タフな試合が続いています。この試合もこれまでと同様にタフなゲームとなりました。相手のプレッシャーを感じることでミスも出ましたが、最終的には選手たちの頑張りによって勝ち点5を取れたことをうれしく思います」
──負傷離脱の選手もいる中、23人のメンバーを選ぶ上でポイントに置いていることはどんなことですか。
「何人かけが人が出ている中で、今までのゲームと同じで、組み合わせを考慮してメンバーを選んでいるというよりも、その時点でベストと言える23人を選んでいます」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン
「タフなゲームでした。最終的にスコアは開きましたが、後半の25分くらいまでは10点差ほどのゲームでしたし、横浜キヤノンイーグルスさんはここまで勝てていないながらも、相手に厳しいプレッシャーを掛ける試合をしていることで自分たちも苦しめられました。ミスも多かったですが、試合の中で改善をしようと活発にコミュニケーションを取れて良かったです。今後も続けていきたいです」
──相手に主導権を握られた時間帯があった原因はどこにあると感じていますか。
「特に前半はアタックが良かったのですが、相手はキックを使って、その後のボールホルダーに対してプレッシャーを掛けにくる形をとってきた中でそれにアジャストするのに時間が掛かりました。その結果、相手に主導権を握る時間帯を作られました。ただペナルティをせずにディフェンスをしていくことで状況は変わっていくだろうと、慌てることはなかったですし、自分たちの穴を相手に突かれたことで気持ちが落ち込んでしまう状況に陥らないように声掛けはしていました」