2021年阪神ドラフト1位の森木 大智投手(高知)の去就が決まっていない。昨年、戦力外となり、11月12日のトライアウト…
2021年阪神ドラフト1位の森木 大智投手(高知)の去就が決まっていない。昨年、戦力外となり、11月12日のトライアウトに参加した。
11月の時点で独立リーグ・四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスからオファーがあったことが報道されていたが、その後の進展はない。
本人は熟考中というが、森木が高知ファイティングドッグスでプレーしたと仮定して、NPB復帰ラインを想定していきたい。
過去5年、NPB球団から戦力外となり、四国の球団でプレーして、NPBに復帰したのは元阪神の歳内 宏明投手(聖光学院)、元広島の藤井 皓哉投手(おかやま山陽)の2人だ。この2人はリーグ内で圧倒した成績を残し、NPB復帰を果たした。
歳内は高卒8年目の19年に戦力外を受け、20年は香川オリーブガイナーズでプレーした。歳内はわずか9試合の登板だったが、64回を投げ、76奪三振、防御率0.42、5勝0敗、WHIP0.53、奪三振率10.68と圧巻の投手成績を残し、ヤクルトに入団。実働2ヶ月でNPBにスピード復帰を果たした。
9試合はすべて先発で、6試合が無失点。そしてKOされた試合もない。格の違いを見せた歳内はファンから“歳内無双”と呼ばれるほどだった。
藤井は高卒6年目の2020年に戦力外となり、21年、高知ファイティングドッグスでプレーし、22試合登板で、11勝3敗、防御率1.12、145回を投げ、180奪三振、WHIP0.94、奪三振率11.17と圧倒的な成績。最優秀防御率、最多奪三振を獲得した。この実績が認められ、22年からソフトバンクにプレーし、1億円プレーヤーへ成長した。
この2人の成績を見ると、
・防御率1点台
・投球回を大きく上回る奪三振数
・WHIPなど優れた投球指標
の3項目をクリアし、NPB入りを狙うアイランドリーグのドラフト候補たちを上回る内容を示していた。
森木は独立リーグでプレーする場合、
・防御率1点台〜2点台前半
・投球回100回前後
・奪三振率9.00以上 リリーフならば10.00以上
・WHIP1.00前後
は求めたい。
森木がこの2人のような投球ができるのかというと、現時点ではノーである。なぜなら歳内、藤井も一軍で投げた実績があり、二軍でもそれなりに1年通して戦力で投げているからだ。
歳内は15年に一軍で29試合を投げた実績があり、戦力外となった19年は二軍34試合を投げて、防御率4.00だった。
広島時代の藤井は一軍通算14試合。二軍では戦力外となった20年まで4年連続で20試合以上に登板していた。19年は二軍26試合で防御率0.33という好成績を残していた。
2人とも独立リーグに進んでもある程度、戦力として投げられる素地、可能性は秘めていた。
しかし森木は昨年二軍成績14試合で、防御率13.81、24年も11試合で防御率11.31と上記2人と比べると内容が悪い。コントロールも乱しており、昨年は14.1回を投げて与四球18と厳しい内容だった。
ただトライアウトでは良くなる兆しが見えた。無理に腕を上げようとせず、スリークォーターに近い位置から離すリリースが安定したことで、力感のない投球フォームで最速149キロをマークしていた。まずはフォームを固めて、再現性を高めることが鍵になるだろう。
まず森木は所属先で1年間、戦力としてやり切ることが求められる。トライアウトの内容から予想すると、舞台が独立リーグに代わっても芳しくない数字に終わりそう。それでもやり切って、課題を潰して、24歳となる27年シーズンでNPB復帰を狙う感じになるのではないか。
それでも周囲の予想を大きく超えて、別人のような覚醒を今シーズンで成し遂げることができるか。常時150キロ台の快速球でねじ伏せて、圧倒的な投球を見せる森木の姿を野球ファンは願っている。