<大相撲初場所>◇8日目◇18日◇東京・両国国技館横綱大の里(25=二所ノ関)が、不安を残す黒星を喫した。西前頭3枚目の…
<大相撲初場所>◇8日目◇18日◇東京・両国国技館
横綱大の里(25=二所ノ関)が、不安を残す黒星を喫した。西前頭3枚目の伯桜鵬改め伯乃富士に、わずか2秒4で一方的に押し出された。伯乃富士には横綱昇進後、対戦4度で3敗目。通算でも2勝3敗と黒星先行した。先場所は豊昇龍も破っていた伯乃富士に、2横綱で4場所連続金星を配給することになった。
立ち合いから一直線に土俵際に追い込まれると、思わず顔をしかめた。まだ両足が俵にかかり、逆転も十分可能な体勢ながら、痛そうな顔を見せ、そのままあっさりと土俵を割った。土俵下見守った、幕内後半戦の粂川審判長(元小結琴稲妻)は「大の里はけがした? 全く力が出ていない。立ち合いも当たれていない」と語った。まるで反撃できずに2敗目を喫し、優勝争いでトップを1差で追う展開となった横綱の、らしくない動きに心配すらしていた。
当の大の里は、取組後に天皇、皇后両陛下、愛子内親王殿下と、両横綱、両大関による懇談に出席後、報道陣に冷静な口ぶりで対応した。「また明日、しっかり頑張ります。残り1週間。1日1番に集中していきます」と、残り7日間も出場する決意を示した。先場所千秋楽を休場する要因となった左肩痛が再発していないか問われても、終始、けむに巻き「また明日から」と繰り返した。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は、懇談会後、土俵を割る前に顔をしかめていたことについて問われ「内容が良くないから。(伯乃富士に)どこか苦手意識があるんじゃない。(左肩は)まだ話してないから、どういう状況か分からない」と話し、足早に引き揚げた。
日本出身横綱が天覧相撲に臨むのは01年1月20日、初場所14日目の結びの一番で取った貴乃花以来、25年ぶりだった。同場所で貴乃花は14勝1敗で優勝。今場所の大の里が、同様の結果を残すことができるかどうかは、この日の取組中の苦痛の表情を見る限り、暗雲が漂うといえる状況。大の里はまだ日体大の学生だった、令和最初の20年初場所以来、6年ぶりの天覧相撲。普段とは異なる緊張感に、のみ込まれた格好で、大の里が手痛い2敗目を喫した。【高田文太】