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NBAの未来予想図として、その進捗に注目が集まるヨーロッパ進出計画。近年は球団の国際化や世界大会における競争の激化が著しく、リーグはさらなる発展を目指し、熱狂的なスポーツ文化が根付く欧州で新たなチャレンジを画策している。
だが、アダム・シルバーの構想は、簡単には実現しなさそうだ。『Eurohoops』によると、ユーロリーグはNBAに対して、NBAがユーロリーグに長期コミットしているクラブと「NBAヨーロッパ」について協議を進めた場合、法的措置を取る可能性を正式に通達した。ユーロリーグは先週、NBAに書簡を送付。また、Aライセンス(=株主クラブ)を保有するユーロリーグの全球団にも同様の内容を通達したとされている。
ユーロリーグは現在、長期ライセンスを持つ13の株主クラブとAライセンスの契約延長交渉を進めている。ライセンス更新の契約期限は2026年6月30日に設定されているが、ユーロリーグの株主クラブが設定したコミット意思表明の締切は1月15日に迫っている。
こうしたユーロリーグの状況を受けて、NBAはコミッショナーが夏のオフを利用して欧州に赴き、現地の名門球団や投資会社と会談の場を設けてきた。しかし、今回の報道により、NBAの動向次第ではユーロリーグとの大きな衝突は避けられなくなった。
ユーロリーグが常設球団で合意に至っていなかったのは、レアル・マドリード、バルセロナ、フェネルバフチェ、ASVELの4球団。だが、『BasketNews』の報道では、バルセロナが10年ライセンスにサインする決定をし、1月末までに手続きを完了する見込み。また、フェネルバフチェについては、延長に前向きと見られている一方、現時点では署名未了で、期限延長を求めているとも報じられている。
一方で『Eurohoops』は、ユーロリーグにおけるレアル・マドリードの立ち位置を“依然として謎の存在”としている。レアル・マドリードは昨年夏にNBAと会談した球団のひとつであり、会長のフロレンティーノ・ペレスは以前「NBAで戦うマドリーが見たい」と語っている。
ASVELもNBAヨーロッパの構想が持ち上がって以来、長らく参戦が噂されている球団だ。同球団は、現役時代にサンアントニオ・スパーズで活躍したトニー・パーカーがオーナーを務めており、パーカーはNBAのヨーロッパ進出における架け橋のような存在とされてきた。しかし、『BasketEurope』によれば、ASVELも会議後、ユーロリーグ残留の可能性が取り沙汰されている。ASVELの経営陣は、ユーロリーグの長期計画から除外されることを望んでおらず、NBAヨーロッパへ対する完全なコミットメントは表明していないという。
仮に、未契約の4球団全てが契約更新にサインすれば、NBAのヨーロッパ進出計画は部分的な方向転換を求められることになるだろう。一本の通達により緊張感を増したユーロリーグとNBA。NBAの反応や次のアクションが待たれる。
文=Meiji