NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第5節(リーグ…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第5節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年1月17日(土)14:30 スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場) (東京都)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs トヨタヴェルブリッツ
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1)

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの福田陸人選手
確かな手ごたえはある。しかし、福田陸人はそれを“自信”とは名付けない。
1月17日、スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場)での今季最初のホストゲームとなるトヨタヴェルブリッツ戦。福田はそこで、公式戦では約2年ぶりに2番を背負う。
明治大学時代はフランカーで活躍。フッカーへのポジション転向を目指したのは、2022年にクボタスピアーズ船橋・東京ベイに入団して以降のことだ。けがの影響もあり、初キャップ獲得までには2年もの時間を要した。
昨季までの公式戦出場数は4試合。今季は開幕戦から16番でベンチ入りし、あのマルコム・マークスと入れ替わる形で、後半途中からピッチに立った。開幕戦は後半37分のタイミングで入れ替え。そこで試されたのが、公式戦に出られない時間の中で培ってきた、限られた時間で爪あとを残すマインドだった。
「(公式戦に出られなかった時期は)アピールできる場面が練習や練習試合に限られていました。だからこそ、いかに練習を本気でやるか、試合に出たときにどれだけ自分と向き合い、フォーカスできるかを常に意識していました。出場したら、目の前で誰かが倒れたらすぐにボールに絡みにいく。とにかくトライに関係するプレーをしたい、その思いはずっと持っていました」
オフシーズンはラインアウトスローの精度の向上に注力。選手育成を目的とする新大会リーグワンライジングでは、ボールキャリー時の止まってしまう癖が課題として浮き彫りになり、その修正にも取り組んだ。

フッカーにとってラインアウトでのスローインも重要な役割だ
そして迎えたシーズン開幕。福田は限られた時間の中でスティールやボールキャリーで爪あとを残し、開幕戦で3分強だったプレータイムも、試合を重ねるごとに徐々に伸びていった。なかでもスティールは、フランカー時代に磨いてきた強みだ。股関節の柔らかさを生かした低いプレーは、福田の大きな武器でもある。フランカーからフッカーへとコンバートされて以降、時間は掛かったものの、そのプレーは輪郭を帯びつつある。
「タックルとスティールの部分は、やっていてすごく感じます。役に立っているというか、ボールへの執着心や判断の部分は、フランカーをやっていたときの経験が生きているなと感じます」
次は久しぶりの先発出場。しかし、本人には「そのポジションをつかみ取った」という感覚は薄い。「選ばれた」という実感はあっても、マークス以上の動きができるのかという基準で自分を見つめれば、手放しでは喜べない現実もある。足りないものを見据える目が、自分に酔わないためのブレーキを掛けている。
「与えられた責任を全うできるか。セットピースの安定というところを見せつけられるか。マルコムと代わっても遜色ないって思われるぐらいのプレーはしたいです。ハードワークをして、体を張っていきたいと思っています」
母校・明治大学の7年ぶりの大学選手権優勝は、素直にうれしく感じる出来事であり、同時に大きな刺激にもなった。試合でも、評価が伴ってきている感触はある。けれど、それを拠りどころにはしない。「まだまだ」という言葉を口にできるのも、福田の強さである。
(藤本かずまさ)